環境

ECO Revolution

Vol.08 オフィスでエコ実験実施中 

2011/05/13 更新

新たな環境配慮型ワークスタイル


4月になり、新しい職場で働く読者もいることだろう。春は気分を新たに、何かを始めたくなる季節だ。編集部でも、オフィスでできる新たな切り口の省エネを探していた。オフィスで消費される電力のほとんどが、空調と照明といわれ、昼休みの消灯や空調の温度を控えめにするなどの活動は、すでに実行している人も多い。やり尽くしたという声もちらほら聞こえてくる。そんな中、社員自らが業務の中でアイデアを出し合い体験しながら、新たな省エネを提案しているコクヨ株式会社の「エコライブオフィス品川」が気になった。枠にとらわれない発想に魅力を感じて、さっそく取材伺った。


「エコライブオフィス品川は、省エネ設備を完備したオフィスというだけでなく、ワーカーの生産性と創造性の向上を目指し、新たな環境配慮のワークスタイルを取り入れた実験オフィスなんです」(広報部 海老澤秀幸さん)訪れてまず目に付いたのは青空の下で仕事ができるガーデンオフィスだ。「屋外オフィス」として、空調や照明は一切使わないまさに究極のエコオフィスを実践している。


オープンは2008年11月。当初目標だった年間二酸化炭素(CO2)排出量41.5%削減に対し、開設の翌年には43.6%削減に成功。「設備改善の効果もありますが、社員による努力も大きい」(同氏)ことを実感しているという。与えられた空間を活用する意識の変化が、行動改善を促した。


それでも開設当初は「オフィスの設備改修だけでなく、社員全員が意識を改革し、エコワークスタイルを実践するという大きなコンセプトがありましたが思うようにはいかなかった」(RDIセンター福田麻衣子さん)という。その後、実験や検証を繰り返しながら、社員の声を集めると「面倒でない、わかりやすい、楽しい」という要素が必要だとわかった。そこで社内でアイデアを出し合い「エコピヨ」というシステムを試作。これはエコ活動を行う前後に、社員のIDカードをかざすことで行動に応じてポイントが貯まり、社内でランキングされるもの。継続的な行動でエコレベルが上がる仕組みだ。「導入してから省エネ活動に対する不満が目に見えて減りました。今では、みんな率先して取り組んでいます」(同氏)


エコライブオフィスでは業務の用途によって照明のタイプを選べるエリアがある。「ひらめき」なら薄暗く、「アクティブ」なら明るくといった具合だ。会議の内容によっては、少し照度を落とし暖色の照明にしたほうが活発に意見が出る場合があるという。その場合は照度が通常の70%程度で済み、30%の省エネになる。実際に体験してみなければわからない「生きたデータ」を取得できるのが魅力だ。そんな施設には多くの大学や研究所も熱い視線を送る。


「エコライブオフィス品川は、省エネとエコ意識向上をオフィス運用とモノの両軸で検証しています。そこから新たな企画や未来のオフィスの形を提案できればうれしい。多くの方に見学に来てもらいたいですね」(海老澤さん)効果がわかること、やりがいができることで、省エネはもっと楽しくなる。オフィスでできる省エネの可能性はまだありそうだ。新たな省エネのヒントが詰まっている同施設。見学の価値はありそうだ。

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