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環境市場新聞編集部が厳選した本を紹介していきます。
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バウンド 著

60分でわかる! SDGs 超入門

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知識の習得と実践への手引き

 世界の国々が2030年までに達成を目指す国際目標SDGs(エスディージーズ、持続可能な開発目標)。本紙でもことあるごとに取り上げ、自社事業でも気候変動対策やエネルギー効率の改善など目標達成の一助になるべく活動を進めている。それは、政府機関だけでなく、民間企業や個人も取り組むべきものであるからだ。SDGsは17の目標で構成されるが、そこに「無縁な人は地球上に誰ひとりいません。」(10頁)と、この書籍でも記している。
 2015年9月に国連サミットで採択されたSDGsには、先に述べた17の目標とそれをより具体的に落とし込んだ169のターゲットがある。それぞれに解説を加えていけば1冊の分量にまとまり、網羅的な入門書と銘打つことはできるだろう。だが、その形態は採用していない。項目と解説がペアの辞書的な体裁ではなく、流れのある平易な文章と簡潔な図版で綴られる。記述はすんなりと理解されていく。
 対象はビジネスパーソン。SDGsを企業で取り組む理由や効果的な活動方法を紹介する。全体は6つのパートに分けられ、最初に知識として押さえておくべき全体を俯瞰し、残りは実践に移せる内容だ。企業同士が連携してサプライチェーンで取り組む方法、資金調達の道が広がるESG投資、SDGsを経営に取り込むためのツール、ケーススタディ……。書名の通り60分でも概要は理解できるだろうが、もっと時間をかけ向き合うのがふさわしい書籍。

60 分でわかる! SDGs 超入門

技術評論社 1,080円+税