生物多様性って何?
こんにちは、河村隆一です。
食べ物がおいしい実りの秋になりました。さて、その食べ物、よく考えてみると、そのほとんどは、ほかの生き物が与えてくれたものです。野菜や果物、肉や魚も。いや、それだけではなく植物という生き物は、呼吸に必要な酸素もつくってくれます。
私たちを支えてくれる生き物たち。そうした生き物は互いにつながり合って生きています。
人間はもちろん、バクテリア、トンボ、イネ、コムギ、イヌ、ホッキョクグマ、どれも1種だけでは生きられない。
約3000万種ともいわれる多様な種類の生き物が相互にかかわり合うことで地球に暮らしているのです。
このたくさんの生物がつながり合っていることを「生物多様性」といいます。生物多様性が生み出す恵みを生態系サービスと呼び、そこには冒頭であげた食べ物や酸素のほか、水の循環、気温調節、津波や土砂災害の軽減なども含まれます。その経済的価値は1年当たり約3000兆円ともいわれます。
そして今、この生物多様性が開発や乱獲、外来種の持ち込み、地球温暖化などによって失われつつあります。日本の野生動植物では約3割が絶滅の危機に瀕しているのです。私たちが生きるために必要な生物のつながり。生物多様性を守るため最初にすべきなのは、その大切さを知ることだと感じています。