新電力の販売量、シェア拡がる
経産省発表 2016年度電力需給速報
2017年6月、経済産業省は2016年度の電力需給速報を発表した。これによると、同年度の需要電力量(電気事業者の販売電力量、特定供給、自家消費)の合計は、対前年度比6.9%増の8997億kW時だった。そのうち電気事業者の販売電力量は同1.5%増の8505億kW
時になった。
電気事業者を、大手電力会社といわれる旧一般電気事業者(みなし小売電気事業者)と、新電力に大別すると、後者の販売電力量は7.8%(667億kW時)を占めた。前年度のシェア4.2%から倍近く上昇したことになる。電力小売りの全面自由化が進み新電力の販売量が急増した。なお、電圧区分で新電力のシェアをみると、大規模工場・施設などの特別高圧・高圧受電分は10.86%、家庭用などの低圧受電分は2.55%となっている。
一方、2016年度の発受電電力量(電気事業者の発電量とそれ以外の事業者の発電量。自家用発電は除く)の合計は、9941億kW時だっ
た。このうち、電気事業者の発電量は、9079億kW時。その内訳は火力(燃料種別:LNG、石炭、石油、その他)が87.5%、水力(揚水式を含む)が9.0%、新エネルギー等(再生可能エネルギーなど)が3.1%、原子力が1.9%となっている。