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2020.12.28電 気

経産省 スマート保安官民協議会 開催
電力・高圧ガス分野年度内に総点検


 経済産業省は2020年6月、以前から設置の意向を示していた「スマート保安官民協議会」の第1回会合を開催した。スマート保安とは、IoTやAIといった新技術の導入などで、電気設備の保安管理業務を含む産業保安全体の安全性と効率性を追求する取り組み。技術革新やデジタル化が急速に進む中、インフラ維持コストの増加や少子高齢化、感染症リスクへの対応なども急がれており、官民のトップで構成される協議会で基本方針などを示し、スマート保安を強力に推進していく。国民の安全確保と企業競争力強化の両立も目指す。
 今回了承された基本方針では、スマート保安の重要性を確認する基本的考え方のほか、協議会、民間、国の3者が行うそれぞれの活動も示された。協議会は、基本方針の策定とその下に置かれる分野別の部会(電力安全、高圧ガス保安など)において具体的アクションプランを策定し推進すること。民間は、「IoTやAIなど新技術の開発・実証・導入」「スマート保安を支える人材の育成」を進めること。国は、技術革新に対応した規制や制度の見直し、民間活動の支援、情報発信や普及活動を行うこと。このうち規制や制度を見直す国の取り組みでは、電力と高圧ガス分野で新技術導入の妨げになっているものはないか、本年度中をめどに総点検を実施し、結果をもとに改正を図っていく。
 それぞれの取り組みについて、年に1回程度、協議会において検証し、必要に応じて基本方針などの見直しも実施する。