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2015.7.15環 境

国内排出量 2013年度 確報値「温室効果ガス1.2%増」

 2015年4月、環境省は2013年度の温室効果ガス排出量の確報値を発表した。総排出量は、前年度比1.2%(1700万トン)増の14億800万トンだった。
 今回の確報値では、2014年12月に発表した速報値から、算定の基準となる統計が改訂されたため、最新年度の数値だけでなく過去の各年度における排出量も修正された。速報値では2013年度の総排出量が過去最大になっていたが、確報値では2007年度の14億1200万トンに次いで多い数値となった。
 環境省では、2013年度の排出量が前年度より増加した要因に、火力発電での石炭消費量が増加したこと、オフィスビルや商業施設などの「業務その他部門」で電力や石油製品の消費が増加したこと、などをあげている。
 部門別の前年度比は、工場などの産業部門が0.7%(290万トン)減、自動車などの運輸部門が0.7%(160万トン)減、業務その他部門が9.9%(2500万トン)増、家庭部門が1.3%(270万トン)減となっている。
 二酸化炭素(CO2)以外の温室効果ガスで、前年度より排出量が増加したのは9.2%(CO2換算では270万トン)増のハイドロフルオロカーボン類(オゾン層を破壊するフロンなどの代替物質)、8.4%(同10万トン)増の三ふっ化窒素(半導体や液晶の製造工程などで使用される)。また、セメント製造などで発生する非エネルギー起源のCO2も前年度比1.8%(130万トン)増加した。