気象庁 年平均気温確定値発表
2016年2月、気象庁は2015年の世界と日本の年平均気温の確定値を発表した。
昨年の世界の平均気温は平年を0.42℃上回り、統計を開始した1891年以降、最も高い数値となった。これまでの最高は、平年より0.27℃高い2014年の値だったが、これを更新した。最高値が塗り替えられたのは2年連続になる。
月ごとの平均気温でも、2月と4月を除く残り10カ月で統計開始以来の最高値となった。ユーラシア大陸、太平洋の北部と熱帯域、インド洋など広い範囲で顕著な高温がみられた。世界の平均気温は100年当たり0.71℃の割合で上昇していて、1990年代の半ば以降は、特に高温になる年が多くなっている。
2015年の日本の平均気温は、平年を0.69℃上回った。これは統計開始の1898年以降、4番目に高い値だった(最高値は1990年。平年より0.78℃上回った)。日本では1990年代以降、高温になる年が多く、100年当たり1.16℃の割合で高くなっている。
気象庁では、気温の高くなる要因を、温室効果ガスの増加による地球温暖化の影響と考えている。それに加え、数年から数十年のサイクルで繰り返される自然変動の影響もあるとする。特に2015年の世界の平均気温が高くなったのは、2014年夏から続いていたエルニーニョ現象が2015年の春以降にさらに発達したことが原因の一つだとした。