温暖化に関心あり 約9割
2016年9月、内閣府と環境省は、同年7〜8月に行った「地球温暖化対策に関する世論調査」の結果を発表した。調査は全国3000人を対象に個別面接聴取で実施した。調査項目は「地球温暖化問題」「気候変動の影響への適応」「家庭や職場で行う地球温暖化対策」「地球温暖化対策のための税」の4つ。有効回収数は1816人(回収率60.5%)だった。
地球温暖化問題に関心がある人は、「関心がある」(40.4%)と「ある程度関心がある」(46.8%)を合わせ87.2%。「あまり関心がない」は10.1%、「全く関心がない」は2.4%だった。
今回発効した「パリ協定」の認知度は59.6%(「内容まで知っている」=7.0%、「名前は聞いたことがある」=52.6%)。ただしこの調査時点でパリ協定は採択済みだが未発効だった。
日本が掲げる中期目標(2030年度に温室効果ガス排出量を2013年度比で26%削減)の認知度は62.7%で、同じく長期目標(2050年までに80%の排出削減)は43.1%だった。また、地球温暖化がもたらす影響のうち問題だと感じるものを複数回答で求めた質問では、「洪水、高潮・高波などの自然災害が増加すること」(63.1%)、「農作物の品質や収量が低下すること」(57.7%)、「野生生物や植物の生息域が変化すること」(48.5%)が回答の上位3つを占めた。
環境省では今回の調査結果を踏まえ、国民の高い関心を維持しつつ取り組みを進めるとしている。