中小企業の温暖化対策 初調査
経産省/日商 実態把握で効果的な施策へつなぐ
2017年3月、経済産業省は日本商工会議所(日商)と連携し、中小企業における地球温暖化対策(省エネ活動など)の実態を調査し、その集計結果と日商からの提言を公表した。全国の日商会員企業を対象にアンケートをとり801社から回答を得た。調査期間は2016年9~11月。調査の目的は省エネ対策への意欲はあっても、人材や資金面などで対応が難しい中小企業の実態を把握し、効果的な支援やサポートなど施策の検討につなげること。このテーマによる調査は初めて。
省エネ活動の有無や活動内容、課題、行政への要望といった会員企業の回答を分析した結果、意欲はあっても十分に取り組めていないことが明らかになった。主な要因は費用捻出が難しいこと、専門の人材が不足していること、活動内容の理解不足など。取り組みを進める企業の動機は「コスト削減」が多かった。また、省エネ技術の開発や製品販売、再生可能エネルギー事業への参画など新たな環境ビジネスを積極的に展開する企業も一部みられた。
そうした結果を踏まえ日商は、取り組みができているかどうかの実施度合いに応じて2種の提言をまとめている。提言では分類した各企業の特徴と日商および政府によるアプローチ策が示されている。