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2017.12.27環 境

PCB廃棄物の処分期限迫る
違反者には懲役や罰金など重い罰則も

 電気の変圧器やコンデンサーの絶縁油などに使用されるPCB(ポリ塩化ビフェニル化合物の総称)は、その毒性が指摘され、現在は製造禁止になっている。だが、過去に製造されたものが市中に残っており、処分されず保管されていたり、使用中のものもある。この処理を早期実現するため2016年5月に特別措置法が改正され5000ppm超の高濃度PCB廃棄物の処分期間などが規定された。
 処理を完了するまでの期限は、早いものでは2018年度末、遅いものでも2023年度末までとなっている。変圧器など高濃度PCB廃棄物の処理は全国に5つある中間貯蔵・環境安全事業株式会社(JESCO)の施設で行う。それぞれの施設で地元関係者と約束した計画があり、処理施設の事業エリアごとに期限が異なっている。
 これに伴い電気事業法も改正され、電気主任技術者等が使用中の電気設備について高濃度PCBが使用されているかを確認することなども義務づけられた。
 期間内処分については技術基準適合命令や改善命令の措置がとられる場合もあり、違反者には3年以下の懲役や1000万円以下の罰金といった罰則が科せられる。

高濃度PCB廃棄物(変圧器・コンデンサー)の処分期間