熱中症の予防と処置、正しい知識で
環境省 対策マニュアル改訂、夏季イベント項目も
2018年4月、環境省は「熱中症環境保健マニュアル2018」を公表した。従来作成していた内容を、最新情報を踏まえて改訂した。熱中症の適切な予防と処置に役立ててほしいと呼びかけている。
暑い場所での労働や運動などで多く発生していた熱中症だが、近年では地球温暖化やヒートアイランド現象の影響により日常生活でも発生しやすくなっている。重症化すると命にも危険がおよぶとされる一方、正しい知識があれば予防は可能で、発症した場合も適切な処置ができる。そうした情報を提供するためのマニュアルだ。
「熱中症とは何か」「熱中症になったときには」などの基本的情報に加え、今回の改訂では、祭りや花火大会、音楽やスポーツの催しといった夏季イベントにおける熱中症対策や保健指導についての項目も解説している。熱中症患者が発生したときのため対応マニュアルを作成しておくといった「医療体制など運営上の工夫」、緊急時の対応フローや連絡系統図を策定するなどの「危機管理体制の工夫」、開場時の混雑を軽減するため会場の入り口を増やすなどの「暑熱環境の把握とその緩和」、イベント実施の際のチェック項目などが紹介されている。
この改訂版マニュアルは環境省のサイトで公開しており、ダウンロードして利用できる。