人口 | 1,538,667人※2014年5月1日現在 |
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面積 | 552.26km² |
市HP | http://www.city.kobe.lg.jp/ |
備考 | 環境モデル都市(2013年選定) 環境市場新聞37号掲載 |
神戸市ニューストピックス
- 2013/7/1
- 本編を公開いたしました。
- 2014/4
- 取材を行いました。
日本初の取り組み
東灘処理場 消化タンク
東灘区にある下水処理施設「東灘処理場」は、一日に24万㎥、約38万6,000人分の下水処理能力を持ち、市内にある6ヵ所の処理場の中で、最大規模を誇る。ここでは、下水汚泥を活用した画期的な取り組みが行われている。
下水処理の過程で発生する汚泥を濃縮した後、減量化と安定化のため、嫌気性消化を行う。このときに発生する消化ガス(成分:メタン約60%、二酸化炭素約40%)をメタン濃度98%に精製。「こうべバイオガス」として、2008年4月より、処理場に隣接する神戸市交通局魚崎営業所のCNG(圧縮天然ガス)バスに、燃料として供給している。その後、ごみ収集車や佐川急便のCNG車などへの供給も開始し、年間約1,200tの二酸化炭素の削減効果につながっている。また、これまでは、自動車に供給し余ったバイオガスは燃焼処分をしていたが、2010年10月からは、消化ガスをさらに高度精製し、都市ガス導管への注入も開始し、2012年度には、自動車燃料として44万㎥、都市ガスとして100万㎥を供給した。都市ガス導管への注入は、日本初の取り組み。循環型社会の形成を後押しするものとして注目を集めた。
そして、2012年7月には、未利用の地域バイオマスを活用し、再生可能エネルギー生産を目指す公民連携の「KOBEグリーン・スイーツプロジェクト」が始動。木質系(グリーン)と食品系(スイーツ)バイオマスを下水汚泥に混ぜ合わせ、バイオガスの増量や汚泥処理の効率化、温室効果ガスの削減を図る。例えば、木質系では、六甲山の森林保全の過程で発生する間伐材、食品系では、近隣の食品工場で排出される、プリンの製造過程で出る残さ物などが活用されている。
将来的には5,000世帯分の都市ガス供給を目指し取り組みを続け、また、神戸発の再生可能エネルギー生産の新たな手法として、国内外へと広く発信していく。
新たな観光ツール
六甲・摩耶山上を気軽にドライブ
「生活を楽しむ都市“こうべ”」の実現に向けた取り組みも進められている。その一つが市内随一のリゾート地としても名高い六甲・摩耶山上での、超小型モビリティ実証事業だ。この事業は、神戸市が推進する「六甲・摩耶活性化プロジェクト」の一つでもあり、2013年3月には国土交通省の「超小型モビリティ導入促進事業」の対象案件として選定された。同年10月より、「ウリボーライド」の名称で、主に観光客を対象とした超小型モビリティのレンタルを開始。運営は地元企業である六甲産業株式会社が行っている。
環境にやさしい乗り物を利用して、自然や観光施設が豊富な六甲山を回遊できるインフラを整備することにより、観光客の利便性、娯楽性を高め、地域の観光振興へとつなげていく。
3年間の事業期間を通して、需要動向などを見ながら更なる事業拡大も視野に入れ、環境と観光が両立した新たなモデルとして、普及を促進していく。
エネルギー問題について真正面から向き合い、積極的なアクションで道を切り開いている神戸市。今後も市が元来持つ「先進性」と150万人の「市民力」を最大限に活用し、低炭素社会の実現だけでなく、エネルギーの安定供給も見据えた取り組みを展開することで、人に、自然に、地球に、未来に貢献する「環境貢献都市」を目指していく。
取材協力:神戸市
一部写真提供:神戸市
記事公開日:2014年7月1日
海と山と街、そして独特の情緒あふれる神戸市。以前、神戸で開かれたCOOL BIZイベントに参加した時、前市長が「神戸市は市の存在そのものがCOOL BIZのようなもの。山から風が吹き、市街地を通り、海へと抜ける。実に風通しのいい街だと思う。」とお話ししていたのがとても印象に残っています。取材時には、ケーブルカーを使って六甲山へ。通り抜ける風が心地よく、山上からの眺望も抜群でした。
六甲山上から臨む神戸市街地