「よきモノづくり」で「いっしょにeco」を推進
花王 株式会社は、消費者・顧客の立場に立ち、心をこめた"よきモノづくり"を行い、世界の人々の喜びと満足のある豊かな生活文化を実現するとともに、社会のサステナビリティ(持続可能性)に貢献することを使命としている。
そして、地球環境保全といった社会的課題や、消費者ニーズなどの変化とともに、"よきモノづくり"を進化させている。
2009年発表の「花王環境宣言」では"いっしょにeco"をテーマに、さまざまなステークホルダーと協働し、地球環境を守っていくことを強く宣言した。
製品ライフサイクルを通じCO2削減
花王製品のライフサイクルにおける二酸化炭素(CO2)排出量の内訳を見たとき、50%と最も多くを占めているのが使用段階であり、特に使用時にお湯を使う製品ではその傾向が顕著だ。
そこで花王は使用段階の排出削減へのアプローチとして節水製品の提案を進める。2009年に発売した超濃縮衣料用洗剤「アタックNeo」では、すすぎが1回で済むため、節水に加え節電や時短にもつながり、CO2は約22%削減できる。2013年の改良品では、5分で汚れもニオイもしっかり落とす高性能のスピード洗濯も実現している。
ただ製品の高性能化とともにそれを使用する消費者の正しい理解は不可欠。節水製品を普及させるため、また製品の特性を最大限に発揮させるため、出張環境講座や啓発活動を積極的に行っている。
花王の製品ライフサイクルで排出されるCO2の割合
一方、CO2排出量の15%を占めるのが廃棄・リサイクル段階。消費者が製品を使用した後だ。現在では、すっかりおなじみの日用品の詰め替え用パック。花王は1991年に最初の詰め替え用製品を発売した。以来、年々数を増やし、すでに200品目以上になった。詰め替え品の比率は1997年から急速に増え、今では本数ベースで80%強の推移になり、その比率が90%を超える柔軟剤(ハミング[濃縮タイプ])もある。
現在販売されている詰め替え・つけかえ用製品が、すべて従来のプラスチック本体容器だった場合と比べると、7万トン強のプラスチック使用量を削減している計算だ。
容器は、詰め替えやすいように、ボトルの大きさや内容物の粘度などに合わせ改良を加えている。
2016年に発売した「ラクラクecoパック」は、すばやく、残さずに、詰め替えやすい設計にした。
簡単で使いやすくという要求はもちろん、地球温暖化への関心から環境性能への要求も強まる昨今。そうした多様化するニーズへの対応は欠かせない。それでも花王は、創業以来のゆるぎない価値観である"よきモノづくり"を通じて、社会への貢献を果たしていく。
2016年11月30日に「第7回花王国際こども環境絵画コンテスト」の受賞作品が発表されました。世界中の人々が身近な環境と暮らしを考え、行動するきっかけとなることを願って、2010年から始まったこのコンテスト。今回は45の国と地域の方々から応募があり、大賞の方以外は、すべて外国の方の作品です。国際色豊かで、そして色使いも鮮やかな印象。育った国や環境によって、ものの見え方まで変わるというのがよくわかりました。