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復興都市探訪

岩手県釜石市

人口36,872人※2014年2月28日現在
面積441.43km²
市HPhttp://www.city.kamaishi.
iwate.jp/
備考環境未来都市(2011年選定)

釜石市ニューストピックス

2014/5/12
本編を公開いたしました。
2014/3
取材を行いました。


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花露辺復興公営住宅
そんな中、実現に向け既に動き出している事業もある。その一つが公共施設へのBEMS導入、そしてCEMS設置事業だ。この事業は、震災以後、釜石市に対し継続的な支援活動を行っており、同じ「鉄のまち」という共通点を持つ、福岡県北九州市の協力のもとに進行。省エネルギーと電力の「見える化」による普及啓発を図り、スマートコミュニティの土台づくりに一役を買っている。
そしてもう一つが復興公営住宅への屋根貸し事業だ。民間の力を活用し、再生可能エネルギーの積極的な導入、そして災害に強いまちづくりを進めるため、対象となる復興公営住宅5施設の屋根に、民間事業者が太陽光発電設備を設置。事業者は、売電収入から屋根利用料を市に支払い、緊急時などには住宅への電力供給を無償で行うとしている。岩手県の被災地では初めてとなるこの屋根貸し事業は、2014年3月に市と事業者との協定が結ばれ、本格的な取り組みが始まった。
また、環境配慮型の復興公営住宅の整備も進められている。「上中島町復興住宅」では、新たなエネルギー供給事業を展開。効率的に温水を供給する太陽熱収集供給設備や太陽光発電設備を設置することで、CO2の削減に貢献するほか、非常時に自立したエネルギー環境の確保やEVとの連携、蓄電設備の配置、市内施設とのネットワーク化など、将来の取り組みを見越した対応も可能となる。まずは、2014年度中に太陽熱温水の供給を開始し、事業が進められていく。

クリーンセンターでの取り組み


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岩手沿岸南部クリーンセンター
市内沿岸部に位置する「岩手沿岸南部クリーンセンター」は、釜石市の他、大船渡市、陸前高田市、大槌町、住田町の5市町で組織された「岩手沿岸南部広域環境組合」が運営するごみ処理施設だ。2011年4月に運転を開始して以来、1日に147tのごみを処理している。地域住民にとって必要不可欠な当施設では、資源循環型社会の拠点として先進的な環境への取り組みが行われている。
ごみを燃焼する際、1,800度で高温溶融処理することによりごみを無害化し、排ガスの高度処理や防音、防臭などの公害防止対策において、国の基準以上の厳しい条件に対応している。溶融炉から排出される溶融物は、スラグ、メタルとなり、アスファルト合材などに再利用される。最終的に残るのは、溶融飛灰のみとなり、従来方式と比べ、最終処分量の大幅な削減につながっている。
また、ごみ処理過程で排出される熱エネルギーを活用した発電も行われている。発電機の能力は2,450kW。発電した電力は、施設内に利用され、余剰分約1,000kWを売電している。さらに余熱は、クリーンセンター内の入浴施設にも活用され、資源循環が確立されている。なお、現在は被災者等に無料開放され、多くの方々が利用されている。今後は、溶融飛灰の活用も模索し、100%リサイクルを目指す。

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