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日本テクノ協力会・日電協の水戸グループでは、猫の語り口が特徴のオリジナル情報誌「でんでん・みと情報」を定期的に発行しており、環境市場新聞では毎号のダイジェスト版を掲載しています。最新号やバックナンバーは右のバナーからダウンロードできます。

自動車バッテリーが町全体の蓄電池

アンダーバー

 吾輩は、電気管理技術者の親方たちに飼われている猫の〝でんでん〟である。
 親方たちは近ごろエコと称して空調の温度を上げ、その中で口角泡を飛ばし議論に熱中している。今やその熱気は、地球温暖化の一因なのである。そこで最近の吾輩の居場所は、心地よい風が通る松の枝の上だ。午睡に適する場所なれど、難儀を強いられることもある。飼い主とともにアメリカから越してきたフカフカの話を聞かねばならぬこと。フカフカの家は松の木の隣だ。
 過日は枝の上で伸びをしていた吾輩の背にいきなり飛び乗り、そのままの姿勢で主人宅を訪れたアメリカ人の言動を報告し続けた。そのアメリカ人は、電気と情報を組み合わせて送受できるスマートグリッドとかいうものの実験をしている。そこでは太陽の光でつくった電気を、自動車の蓄電池に蓄え、ためた電気の力で自動車を走らせる。それだけではなく、町全体の電気が足りなくなったとき、自動車の蓄電池にためてあった電気をスマートグリッド経由で逆流させ、不足分を補うようにしていくそうだ。その実験がコロラド州ボルダー市なる場所にて行われているという。
 フカフカがそこまで話したとき、吾輩はその地名とスマートグリッドという名に聞き覚えがあると気づいた。温暖化の一因である親方たちの議論に、同一の話題が出ていたのである。親方たちの情報収集力もまんざらではないな、と吾輩は苦笑いした。その後フカフカに、いい加減、背中から下りろと目配せをしたのだが、この帰国猫は気にもとめず、そのままの姿勢で、日米のキャットフードについて味の違いを論じ始めたのである。