人口 | 449,258人※2013年10月1日現在 |
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面積 | 50.27km² |
市HP | http://www.city.amagasaki .hyogo.jp/ |
備考 | 環境モデル都市(2013年認定) |
尼崎市ニューストピックス
- 2013/12/2
- 本編を公開いたしました。
- 2013/10
- 取材を行いました。
環境と経済の共生
公害が顕著化した頃の尼崎市
兵庫県の東端、大阪湾沿岸部に位置する尼崎市。県内第4位の人口規模を持つ。
1960年代、大規模な製鉄所や火力発電所などが建ち並び、阪神工業地帯の中核を担う工業都市として栄えた一方、大気汚染が深刻化した。さらに地下水くみ上げによる地盤沈下や、行き交う自動車の排気ガス、騒音など、昭和の高度成長期に伴った数々の問題が尼崎市に降り注いだ。
そんな中、市民の公害反対運動が加熱。1988年には、気管支ぜんそくなどを引き起こし、公害認定を受けた患者たちが「尼崎公害訴訟」と呼ばれる裁判を起こした。そのような流れの中で、市でも公害規制へと乗り出し、市内主要工場との公害防止協定の締結や、尼崎市民の環境をまもる条例の制定など、市民・事業者・行政が一体となって、公害の撲滅に尽力した。
100年計画の「尼崎21世紀の森」構想
中央緑地での植樹活動
甚大な公害を経験してきた企業や市民は、その過程で高い環境意識が芽生え、現在の市の取り組みを後押しする大事な役目を果たしている。そして、地域資源や人のつながりを活かした環境活動の輪は日々広がりを見せている。
そんな尼崎市を象徴する取り組みが、市の臨海部で進められている。「尼崎21世紀の森構想」だ。2001年4月、兵庫県の策定により、広さ1000haに及ぶ広大な敷地をフィールドに、市民、企業、団体、行政が参画、協働して行う一大プロジェクトがスタートした。
人々の暮らしにゆとりの潤いをもたらす水と、緑豊かな自然環境を創出し、自然と人が共生する環境共生型のまちづくりを目指し、100年という長期的な時間軸で、環境保全・再生を進め、森を中心としたまちづくりを展開している。
尼崎の森中央緑地では、定期的に植樹イベントを開催。アマフォレストの会など様々な団体と協力して、臨海地域に森をつくる活動を行っている。気軽に参加できるこのイベントでは、子どもたちに自然の大切さや面白さを伝える、環境学習としても活用されている。
約1km続くセットバック緑化
また、地元企業の尼崎信用金庫では、定期預金に加入した顧客に苗木を贈呈する。定期預金の契約期間と同じ2年間、顧客に苗木を育ててもらい、その後、「苗木の里親」として植樹祭に招待するという画期的な仕組みだ。
市内に工場を構える住友金属も、市の取り組みに賛同。工場のブロック塀を解体し、その代わりに、低木や草花を植えた「セットバック緑化」を敷地境界約1kmに施した。
その他、小規模工場の駐車場や、家庭や工場などの身近な「すき間」にも緑化を行い、出来るところから、緑を増やす活動は続けられていく。