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京都府京都市

人口1,469,204人※2014年2月1日現在
面積827.90km²
市HPhttp://www.city.kyoto.lg.jp/
備考環境モデル都市(2009年認定)
環境市場新聞36号掲載

京都市ニューストピックス

2014/4/1
本編を公開いたしました。
2014/2
取材を行いました。

京都市の環境拠点施設


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COP3記念館
京エコロジーセンター
京都市南部に位置する「京(みやこ)エコロジーセンター」は、市民の声から生まれた京都市の環境拠点施設だ。2002年に開館して以来、これまでにおよそ90万人が来館している。センター開館の起源は1994年。最終処分場の逼迫により、京都市のごみ問題が深刻化していた頃である。この時期に策定された京都市一般廃棄物処理基本構想の中で、ごみ問題の学習拠点施設の必要性について議論されたのが、エコロジーセンターのスタートラインとなっている。そして3年後の1997年にCOP3が開催したことで、COP3開催記念館として2002年のオープンへと至った。結果ではなく“プロセス”を大事にしたいという思いから「京都議定書記念館」ではなく、「COP3記念館 京エコロジーセンター」と名付けられた。


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施設1階にある展示コーナー
環境拠点施設に相応しく、施設には様々な知恵や技術が集約されており、建物自体が一つの展示物となっている。まず、屋根の上には「ソルエアパネル」を設置。このパネル内には、低温でも凍りにくいのが特徴の液体「エチレングリコール」が流れ、夏には夜間の放射冷却や自然風で冷やし、冬は太陽熱で温め、室内の冷暖房に利用されている。屋上に降った雨水は、地下水槽に貯蓄してトイレの洗浄水に利用。窓には断熱の効果がある複層ガラスを使用し、壁の外側には断熱材を設け、外断熱を図っている。その他太陽光発電設備の導入や再生材、天然素材の利用なども積極的に行っており、これらの設備導入により、建物から排出されるCO2を約30%削減している。
館内は3フロアからなり、1階の常設展示や体験コーナーで「気づいて」、2階の企画展示やワークショップコーナー、情報コーナーで「学んで」、3階の交流コーナーや環境図書コーナー、リサイクル工房、エコ厨房で「活動する」ことが出来る。
館内には「エコメイト」と呼ばれるボランティアスタッフがおり、来訪者への案内や年間200回以上開催されるイベントの企画、運営を行う。「エコメイト」は3年間の契約の中で、様々な知識を習得。契約満了後には自分たちの地域へと戻り活動を続けることで、その経験を還元し、環境の輪を広げていくことが出来る。
人材育成の場としても機能するエコロジーセンターでは、今後も様々な人を巻き込み、「市民」と「環境」をつなぐ拠点施設に相応しい取り組みを展開していく。

京都市は2009年、国から「環境モデル都市」に選定され、日本の環境政策をリードする存在になった。その翌年の2010年に改正した京都市地球温暖化対策条例では、温室効果ガスの削減目標を、1990年度比で2020年度までに25%、2030年度までに40%削減すると定めた。この実現には行政のみならず、市民の理解も不可欠となる。  「DO YOU KYOTO?」の問いに「YES,I DO!」と答える市民が一人でも多く増えるよう、京都市の挑戦は続けられていく。

取材協力:京都市、京エコロジーセンター
一部写真提供:京都市
記事公開日:2014年4月1日

編集後記 街角にて

日本を代表する観光都市として、世界中から多くの人が訪れる京都市。市では住民にとっても、観光客にとってもやさしい街づくりを展開しています。今回、本文には登場しませんでしたが、京都きっての大繁華街「四条通」では、車線数を減らす計画が進行中。公共交通を優先化するとともに、歩いて楽しいまちづくりを推進しています。
京都駅からほど近い河原町通塩小路には、平成の京町家モデル住宅展示場「KYOMO」が誕生し、京都の伝統的家屋である京町家の考え方を取り入れた、省エネ住宅の展示が行われています。様々な場面で環境発信を行っている京都市では、今後も環境都市として日本をリードしていきます。

(左)京都随一の繁華街「四条通」(右)平成の京町家モデル住宅展示場「KYOMO」

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