人口 | 206,781人※2013年2月1日現在 |
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面積 | 187.12k㎡ |
市HP | http://www.city.numazu .shizuoka.jp/ |
身近なところから始める環境活動
静岡県・伊豆半島の付け根に位置し、江戸時代から東海道の宿場町として栄えてきた沼津市。沼津港のある駿河湾近海では、新鮮な魚介類が多く水揚げされ、アジの開き生産量は日本最大級の規模を誇る。
1975年、まだごみがひとまとめに捨てられていた時代、沼津市では日本で初めて市民の手でごみを「燃えるごみ」「埋め立てごみ」「資源ごみ」の三種類に分別して収集する方式を採用し、ごみの減量、処分コスト削減、資源リサイクルを実行した。この分別システムは「沼津方式」と呼ばれ、現在の分別収集の基盤を作った。そうした先進的な取り組みは、現在でも健在だ。
ぬまづエコ活動コンテストの開催
コンテストの会場
沼津市民文化センター
2011年、地球温暖化などによる地球環境が悪化する昨今、先進国にできる事、また沼津市で出来る事は何かをテーマに掲げ、「ぬまづエコ活動コンテスト」の開催が決定、同年初開催された。このイベントは、家族、地域、学校、企業、それぞれが身近なところから出来るエコ活動を実践し、発表するというもの。その発表を通じて、市全体に環境活動の輪を広げていきたいという思いが込められている。そして2013年2月3日、3回目となるエコ活動コンテストが、沼津市民文化センターで行われた。
今回は24組のエントリーの中から書類選考で通過した8組がコンテストに出場。それぞれの取り組みをチームの代表者がステージ上で披露する。出場チームは自治会からの参加が多く、地域の子どもたちも加わり、実際に行ったエコ活動についての報告、成果、感想や気付いた点を、手作りパネルなどを使いながら表現豊かに発表していく。古紙の回収、ごみ分別の徹底を呼び掛ける「エコ新聞」の作成、エコ意識を高めるための「エコチェックシート」の作成・配布活動、新聞紙で作るエコバッグの利用など、各チームとも様々な取り組みが行われており、市民の環境意識の高さがうかがえた。特に子どもたちが積極的に活動に参加しており、環境学習としての役割も果たしているようだ。
コンテスト1位となった
「西沢田子供会」の発表そんな中、第3回ぬまづエコ活動コンテストで第1位となったのが、西沢田子供会による「緑で守ろう!蛍のいる町 西沢田」の発表だった。
沼津駅の北側に位置する西沢田地区では約3500人の住民が暮らしており、そのうち120名が今回の活動に参加している。当地区には良質な水辺が多く、ホタルの育成環境に適していたため、地区内にある「西川ダム」を拠点に、ホタルの育成活動を推進することが決まった。ホタルはきれいな水辺でしか育たないため、10年以上続けている西川ダムの清掃をはじめ、町内の一斉清掃、そしてホタルのエサとなる、巻貝の一種であるカワニナ採取を行った。その後、ホタルの幼虫を放流、成虫になる夏にはホタル観賞会を開催。観賞会には予想以上の人が訪れ、お祭りムードで取り組みの成果を見届けた。この取り組みを通して、子どもたちに自然環境の大切さを教えるだけでなく、「ホタル=西沢田」の認知度を向上させた。この取り組みは、地域の特性を活かしており、また楽しみながら行えるエコ活動でもあり、見事な結果に結びついた。
今後も、多くの市民を巻き込んで、沼津市のメインイベントとして、より一層盛り上がりをみせることが期待される。