積極的なイベント開催

フェスタ・コスタ・デル・ゴミの会場
千本浜海岸 一方、駿河湾沿岸にある景勝地、千本浜海岸では毎年6月「フェスタ・コスタ・デル・ゴミ」という名のイベントを開催している。イベント名の由来は、スペイン語でお祭りを意味する「フェスタ」と、海岸を意味する「コスタ」そして日本語の「出るごみ」からなる造語だ。このイベントでは、海岸に漂着するごみを拾ったり、様々な展示コーナーの見学やイベントの参加を通し、楽しみながら美しい環境とごみについて学ぶことができる。すでに12回開催されており、駿河湾に注ぐ狩野川沿岸の住民や、近隣企業の人々が参加している。また、来場者が清掃しながら見つけた芸術的なごみや珍しいごみを集めたコンテストなども開かれており、2012年には1500人がこのイベントに参加した。このような環境活動が、河川末端の沼津市だけでなく、国や県の協力のもと、流域の自治体に広がっていくことが目標だ。

その他、市民や学校、子どもたち、市内の事業所などが、ゴーヤやアサガオなどの植物で作った緑のカーテンを写真で収め応募する「緑のカーテン写真コンクール」や、海岸沿いの48.5kmを車で走行し、燃費が一番良かったドライバーを決める「ぬまづエコドライブコンテスト」なども実施。どのイベントも一方的ではなく、市民が楽しく参加できることを心がけて企画されている。

「雄大な富士を仰ぐ　美しい海岸線　緑豊かな山々と恵みの川　かけがえのない自然と　そこに暮らす　いのちを守り　未来につなぐまち　沼津」この沼津市環境基本計画のキャッチフレーズは、30年後の沼津市の環境における目標を表したものである。この理想像を実現させるべく、ごみの分別から始まった先進的な取り組みを、今後も発展させていく。

取材協力：沼津市
記事公開日：2013年3月1日