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岡山県西粟倉村

人口1,451人※2014年2月1日現在
面積57.93 km²
市HPhttp://www.vill.nishiawakura.
okayama.jp/
備考環境モデル都市(2013年選定)

西粟倉村ニューストピックス

2014/5/1
本編を公開いたしました。
2014/3
取材を行いました。

「山」と共に歩む


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智頭急行線には
鳥取、岡山、関西方面の
特急列車も乗り入れる
岡山県北東端、兵庫県、鳥取県の県境に位置する英田郡西粟倉村。村の面積57.93㎡のうち、実に95%を森林が占め、そのうちの85%がスギやヒノキなどの人工林である。村北部には、岡山県屈指の森林地帯「若杉天然林」が広がり、樹齢200年以上のブナやカエデ、ミズナラなど199種もの植物が生息。県外からも多くのハイカーなどが訪れる。村の南北には、智頭街道、昨年全線開通を果たした鳥取自動車道、そして智頭急行線が走り、これらの交通網を使えば、鳥取や兵庫方面へも短時間でのアクセスが可能だ。
2000年代前半には、近隣自治体との合併案も浮上したが、住民投票の結果に基づき合併協議会を離脱。西粟倉村は独自の道を歩む決断をし、それから数年間は、小規模自治体として生き残りをかけ、進路を模索していた。そして、村では一つの答えを見出した。それは、西粟倉村の強みは村を取り囲む「山」にあるということ。山の持つ力を最大限に、そして徹底的に活用し、地域活性化を進めていくことを決めた。

百年の森林


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美しい百年の森林を目指して
2008年、村は「百年の森林構想」を掲げる。これは、「約50年生にまで育った森林の管理を、村ぐるみであと50年がんばろう。そして美しい百年の森林に囲まれた上質な田舎を実現していこう。」という村長の呼びかけにより始まったものだ。上質な田舎の実現、そして心と心をつなぎ価値を生み出していく「心産業」の実現により、新たな産業、雇用を生み出していくという方向が定められた。
同年、村内の12の全ての地区で、村の森づくりと地域づくりについて、幾度となく意見交換会が行われた。村長の森づくりへの思いや、百年の森林構想の説明を通して、村と村民の心は一つに。そして2009年、「百年の森林事業」が本格的にスタートした。

西粟倉村では、江戸時代から林業を基幹産業としてきたが、近年では林業の衰退により、森林の質の低下や災害リスクの増加が懸念されていた。また、住民の高齢化などにより、私有林の管理が不十分なケースも増加し、森林の質の向上が大きな課題となっていた。
村民(森林所有者)、役場、森林組合が協働する「百年の森林事業」の特徴は、こうした森林を村で「一括管理」すること。荒廃した森林や規模の小さな森林を集約し、出来るだけ大きなまとまりにして、一体的な森林整備を行っていくというものだ。 森林所有者は、村と長期施業管理委託契約を結び、村に森林を預ける。契約は10年更新だ。保育、造林、間伐、作業道の整備などの施業は、村が策定する「森林施業計画」に基づき、森林組合が行う。
この事業では、GISを基盤に構築された、「百年の森林創造情報システム」と呼ばれるICTの導入により、管理区画の詳細情報などの一元管理が可能となった。例えば、村が森林組合に提出する報告資料の作成の際に発生する、森林区画の色分けなど、通常だと地道な手作業が必要なもののほとんどすべてが自動化され、作業の高効率化に一役を買っている。また、森林所有者は遠く離れた場所から自分が所有する山の状態が確認でき、林内現場作業者は、小型端末を持って作業すれば対象区画が一目でわかるようになるなど、双方に価値を生み出した。

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