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復興都市探訪

岩手県釜石市

人口36,872人※2014年2月28日現在
面積441.43km²
市HPhttp://www.city.kamaishi.
iwate.jp/
備考環境未来都市(2011年選定)

釜石市ニューストピックス

2014/5/12
本編を公開いたしました。
2014/3
取材を行いました。

民間企業での取り組み


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新日鐵住金 釜石製鐵所
日本最大の鉄鋼メーカー、新日鐵住金の製造拠点の一つ、釜石製鐵所では、「線材事業」「電力卸売事業」に特化した業務を行っている。「線材」とは、コイル状に巻かれた鋼材のことで、月に6万tもの生産量を誇る。主な用途は、スチールタイヤコードなど、自動車産業向けが6割を占める。そして、もう一つの「電力卸売事業」において、再生可能エネルギーの拡大を後押しする画期的な取り組みが行われている。それが、木質バイオマス混焼発電である。
市域の90%が山林である釜石市では、間伐促進による森林資源の再生、産業振興、雇用創出、低炭素社会の形成に向け、林業、工業、行政が連携した取り組みの重要性を踏まえ、2009年に「木質バイオマス高度利用研究会」を発足。岩手県、釜石市、釜石地方森林組合そして新日鐵住金の4者協働で、釜石市「緑のシステム創造事業」がスタートした。
この事業により、これまで手のつけられていなかった森林資源の有効活用スキームが構築され、県内唯一の火力発電所を有する新日鉄住金での、石炭と木質バイオマスの混焼発電が可能となった。


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発電に使用される木質チップ
年間5,000tの木質チップを混焼し、化石燃料への依存から、地産地消型再生可能エネルギーへの転換を図ることで、CO2の大幅な削減を実現。国内最高レベルとなる2.6倍もの生産性の向上をはじめ、安定・安価供給、石炭利用量の減少による省エネ、雇用創出など、林業、工業、行政それぞれに効果をもたらした。
そして、地元資源である木質バイオマスを活かしたこの大規模な取り組みは、トップランナーして日本をリードし、走り続けてきた新日鐵住金だからこそ、実現することができた取り組みである。

復興とともにスマートコミュニティ化を進める釜石市。震災直後の2011年12月には、日本政府より「環境未来都市」に選定され、他の自治体の手本となるべき都市となった。今後も様々なチャンスをうかがい、「もっと豊か」で「もっと便利」で「もっと安心」なスマートシティを目指した取り組みを続けていく。

取材協力:釜石市、岩手沿岸南部クリーンセンター、新日鐵住金株式会社
一部写真提供:釜石市
記事公開日:2014年5月12日

“復興都市探訪”と題し、これまで宮城県東松島市、福島県南相馬市を取材し、今回は第3弾として、岩手県釜石市を訪れました。取材日は2014年3月。震災から丸3年が経っていました。市中心部は、まちは震災の傷跡を残しながらも、活気を取り戻しつつあるようです。2014年3月に市内にオープンした被災地域初出店となる「イオンタウン釜石」は、新日鐵住金釜石製鐵所の敷地の一部を利用して建設された、大型ショッピングセンター。緊急時には避難施設として活用出来るよう、屋上へ避難者収容場所を設置したほか、津波に備え、主に2階以上に店舗を配置するなど、様々な機能や工夫がつまっています。
また、4月には三陸鉄道南リアス線も全線が運転を再開。そして、2019年ラグビーワールドカップの誘致活動も盛り上がりを見せるなど、復興に向かって、着実に歩み出しています。

(左)2014年3月にオープンした「イオンタウン釜石」(右)4月には南リアス線が運転再開

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