人口 | 57,147人※2015年3月1日現在 |
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面積 | 11.64km² |
区HP | http://www.city.chiyoda.lg.jp/ |
備考 | 環境モデル都市(2009年選定) 環境市場新聞40号掲載 |
千代田区ニューストピックス
- 2015/4/2
- 本編を公開いたしました。
- 2015/2
- 取材を行いました。
地方都市との連携
嬬恋村での植樹活動
三つ目の柱「地域連携の推進」では、地方都市と相互に連携、協力のもとCO2排出削減へとつなげる活動を展開。その一つが2012年6月に森林面積日本一を誇る岐阜県高山市と協定を締結し、実施されている森林整備事業だ。この事業では、高山市の市有林において、毎年度10haの森林整備を、10年間継続して行っていく。その際、森林整備に係る経費の一部を千代田区が負担。そして、高山市有林の森林保全により得られる森林のCO2吸収量を千代田区のCO2排出量の一部と相殺する。いわゆるカーボン・オフセットだ。
10年間でのオフセット量はおよそ4,000トン。この取り組みにより、千代田区のCO2排出量削減はもとより、高山市の森林の健全化にも好影響を与えている。
そして、千代田区と姉妹提携を結ぶ群馬県嬬恋村での活動も活発だ。2012年度から毎年春に開催している「ちよだ・つま恋の森づくり植樹ツアー」は、環境意識の高い“ひとづくり”を念頭に置いた取り組み。ツアーでは、区内在住・在勤・在学の参加者が嬬恋村を訪問し、地元の人々と交流をしながらミズナラの苗木を植樹していく。参加者が植樹体験を通して、森林保全の大切さや自然保護の意識を育むことのできる、自然の中での環境学習事業だ。区内での取り組みに留まらず、地方都市との連携を強化することで、国内全体の温暖化対策により一層の貢献を果たしていく。
千代田区が積極的に活動を進める背景の一つには、限られた面積やその特異な地理的条件上、地域内でのエネルギー生産が難しく、地方へ依存している現状がある。“作れないならば、徹底的な効率化、省エネ化を追求したい”その思いが、千代田区の原動力へとつながっているのだ。
政治経済の中心地として、日本の顔ともいえる役割を担うとともに、「環境モデル都市」として国内外へ向けた取り組みの発信にも努める千代田区。区が掲げる「経済と環境が調和したまち」づくりに向け、今まで以上の省エネルギー化の推進によるCO2排出量削減、そして、区内での導入可能性が高い地中熱などの未利用エネルギーや再生可能エネルギーも活用し、究極的には“CO2排出ゼロのまち”を目指していく。
取材協力:千代田区
一部写真提供:千代田区
記事公開日:2015年4月2日
2012年8月に熊本県水俣市から始まった「ニッポン 環境都市探訪」。これまで約2年半にわたり、毎月環境都市をリポートしてきましたが、今回の千代田区の探訪記事をもって、めでたく通算50都市、全47都道府県制覇を達成しました。全国の自治体職員の方をはじめ、民間企業の方々や地域住民の方々など、様々な方の取材ご協力のもと、ここまで掲載を続けてくることが出来ました。心よりお礼申し上げます。
50都市を訪れ、日本国内では本当に様々な取り組みが行われていることを知りました。刻一刻と変化する環境への対応は、時間もコストもかかりたやすいものではありませんが、それぞれの都市が最善を尽くし、奮闘している現状も知ることが出来ました。今後も日本が「環境モデル国家」となるため、新たな取り組みが広がっていくことを期待しつつ、我々市民も出来ることから一つずつアクションを起こしていかなくてはならないと強く思っています。