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群馬県高崎市

人口375,318人※2015年1月31日現在
面積459.41km²
市HPhttp://www.city.takasaki.
gunma.jp/

高崎市ニューストピックス

2014/3/9
本編を公開いたしました。
2015/1
取材を行いました。

市民が創造する地球環境都市


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少林山達磨寺で
供養を待つだるま
群馬県最大の人口を擁する高崎市。古くから交通の要衝として栄え、市の代表駅、高崎駅には上越新幹線、北陸新幹線が乗り入れる。市内には観光名所も豊富で、高崎白衣大観音や少林山達磨寺など縁起にまつわる施設が多いことから、市の観光協会では「縁起のいいまち高崎」として積極的な観光誘致を行っている。
高崎市は、2013年に「第3次環境基本計画後期計画」を策定。「市民が創造する地球環境都市たかさき」を環境の将来像に掲げ、“地球温暖化防止に積極的に貢献する都市”“循環型地域社会が実現している都市”“快適・安全でうるおいのある都市”“主体的に行動する市民が連携している都市”これら4つが実現する都市づくりを進めている。

温室効果ガス削減を目指して


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市役所本庁舎に
設置されている急速充電器
高崎市では、“地球温暖化防止に積極的に貢献する都市”の実現に向けた取り組みとして、「グリーン・クリーンたかさきアクションプラン(高崎市地球温暖化対策実行計画(区域施策編))」を推進し、2003年度比で2020年までに23%、2050年までに70~75%の温室効果ガス削減を目指している。この目標を踏まえ、2009年度から住宅用太陽光発電システム導入補助制度を設立。日照条件の良い地域特性を活かし、家庭への太陽光発電システムの普及を推進している。制度開始以来、申請件数は5,600件を超え、“地域(家庭)で作ったエネルギーを地域(家庭)で使う”地産地消の輪が確実に広がりを見せている。
一方、市役所本庁舎をはじめとする市有9施設では、電気自動車用急速充電器の設置も進められ、電気自動車普及を通した温室効果ガス削減を後押ししている。

給食残渣の堆肥化


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一度に100kgを処理する
バイオ型生ごみ処理機
“循環型地域社会が実現している都市”づくりにおいては、リデュース、リユース、リサイクルの3Rを推進している。様々な施策の中でも特に注目を集めているのが、学校給食残渣を堆肥化する取り組みだ。
これは市が株式会社NTT東日本-関信越群馬支店に委託して行っている事業で、これまで焼却処分されていた小・中・養護学校、そして保育園、幼稚園での給食の食べ残しを、NTT敷地内にある28台のバイオ型生ごみ処理機により、有機堆肥を生成する。約90%が水分である給食残渣の焼却処分には、これまで多くのエネルギーを費やしていたが、堆肥化することにより大幅なCO2排出削減を実現。ダイオキシンの抑制やごみの減量化にもつながる画期的な取り組みだ。また、管理栄養士により作成された、子どもたちの健康に配慮した給食メニューは、塩分、油分が控えめで、肥料の質にも好影響を与える。
2003年に試行実施、その後の拡大を経て、2009年に市内の給食提供施設のおよそ9割となる、77施設での本格実施となった。2013年の年間残渣量は260トン、堆肥生産量は26トンにのぼり、そのうち7.6トンは、残渣排出元の小学校などへ還元された。還元された堆肥は、子どもたちが花壇や菜園などで使用することで、環境教育へと役立てる。また、給食用の野菜を生産する農家へも有機堆肥を提供。地域内での資源循環システムが確立されている。最近では、残渣を家畜の餌にしたいとの要望を受け、市内にある給食センターでの回収も始まり、給食残渣活用の取り組みはさらなる広がりを見せている。


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リユースセンター
公開展示の様子
市では、給食残渣の取り組みのほか、「リユースセンター」事業においてもNTT東日本-関信越群馬支店に委託し、2000年から行っている。これは、市民が排出する粗大ごみを再び使用できる状態に修理、清掃し、希望する市民へと還元するもの。堆肥化施設に隣接した倉庫を年2回開放し、展示、抽選を行っている。リユース品公開展示の際には、古タイヤ、バッテリー、消火器などの有料回収や使用済小型家電の無料回収も併せて実施。2013年度は1,460人が来場し、そのうち813名がリユース品の抽選に参加した。
NTT東日本-関信越群馬支店は、給食残渣の堆肥化、粗大ごみのリユース事業の功績が認められ、2013年には、「循環型社会形成推進功労者」として国から表彰。市では、今後も地元企業との連携を図りながら、“循環型社会”の実現を目指して取り組みを推進していく考えだ。

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