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Eco Story 環境活動を推進する企業の物語
#06/Urth Caffe(アースカフェ)http://www.urthcaffe-japan.com/

おいしいコーヒーで環境保全

アンダーバー
アースカフェ店内 アースカフェ店内。壁には有機栽培のコーヒー畑であるウガンダの森に生息しているマウンテンゴリラの絵が描かれている。

 多い日には、来店者が1万人近くになるというアメリカで大人気の「アースカフェ」が、昨年4月、日本に上陸し、東京・代官山に出店した。食通としても知られるプロゴルファーの丸山茂樹さんが、ロサンゼルスでこの店のコーヒーに出会い、ほれ込み、日本でもこの味をぜひ紹介したいと、数年がかりでオーナーに交渉を続けた結果、その情熱が受け入れられ、アースカフェ初の海外進出となった。
それだけの人気がありながら、アメリカ国内にあるのは現在5店舗だけ。むやみに多店舗展開しないのは、譲れないこだわりと、そこから生まれたエコストーリーがあるから。

仕切り

 「日本でこの店をやらせてほしいと、オーナーのシャローム・バークマンに、4年間、手紙を書き続けました。そうしてやっとプレゼンの機会を与えられた」のが丸山さんだ。本業はプロゴルファー。ビジネスマンのようなプレゼンテーションはできない。だが、アースカフェへの思いは誰にも負けない。その情熱を1時間、訴え続けた。話し終えたとき「じゃあ、君と始めよう」とバークマンさんが言った。
バークマンさんのもとには日本やヨーロッパの企業からすでに数々の引き合いがあった。だが、すべて断った。ビジネスの損得勘定ではなく自分と同じ情熱を持つパートナーでなければアースカフェの「味」や「思い」は継承できない。丸山さんの情熱はオーナーと同種のものだった。

仕切り
丸山さん、オーナーさん写真 アースカフェ代官山店のオーナーでプロゴルファーの丸山茂樹さん(左)と店長の藤山和彦さん。藤山さんはアースカフェのすべてを習得するため、アメリカで3年間の研修を行った。

 100%無農薬栽培のオーガニックコーヒーを提供するアースカフェ。この店を始めたきっかけはバークマン夫妻が南米・ペルーの小さな村で出会ったエアルームコーヒー(原種)だった。熱帯雨林の木陰で自然栽培される農薬とは無縁のコーヒー。化学肥料を使った既製品とはまったく違う甘さや香りがあり、なによりおいしい。
だが、この原種の木は、日陰でしか育たず、収穫には手間もかかる。商業ベースに乗りにくく栽培の危機に瀕していた。夫妻はこの原種のコーヒーと栽培農家を守るため、コーヒー豆を正当な価格で買い上げ、通販を始める。そのおいしさが熱烈な支持を得て、現在のアースカフェにつながっていった。
今、同社のコーヒーはすべて市場価格の約3倍以上の金額で仕入れている。栽培農家への適正な報酬が、質の高い生活環境をつくり、オーガニックコーヒーの生産を持続可能なサイクルにしている。

マウンテンゴリラの森を守る有機栽培

 コーヒー栽培地の一つに東アフリカ・ウガンダの森がある。この森の斜面は絶滅危惧種であるマウンテンゴリラの生息地でもある。実は同社のコーヒー栽培は、ゴリラたちの生きる場所も守っているのだという。
マウンテンゴリラの生息数が激減した原因の一つに、現地の人々の貧困がある。生活の糧を得るための密猟や森林伐採だ。だが、アースカフェが支払う公正な報酬は、貧困をなくす。コーヒーの原種木は日陰で育つため、日光を遮る森も大切に維持される。農場主は土壌を汚染する化学肥料などは一切使わず、クリーンな土地を守り続ける。そこはマウンテンゴリラの生活の場所でもある。
丸山さんが「君と始めよう」とオーナーに言われ、正式な契約をしてから出店までさらに4年かかっている。その間、日本の店長になる藤山和彦さんは3年間、アメリカの店で研修を重ねた。アースカフェの「味」と「思い」を確実に引き継ぐためだ。これから日本でのエコストーリーがつくられていく。

こぼれ話
珈琲写真

さすがに一流のプロは、すごいと痛感したインタビューでした。 「こんな球を打ちたいと思うから努力を積み重ねる。思うようにいくまでやったから、プロゴルファーになった。努力した結果としてプロになった。ビジネスにおいても、それ以外に私には出来ない。この味をひとりでも多くの方に知って頂きたい。味わっていただきたい。そのために努力し続けることしか、出来ない」と、なんとか笑顔の写真が欲しくて、笑っていただこうと私も努力したのですが、終始、熱く語られる丸山さんに負けました。「努力し続けたか、途中で妥協したかがプロとアマの差」なんだと感じながら、インタビューで笑顔を引き出せなかった私の努力はアマなんだと妙な納得をしました。
こちらの笑顔が限界でした。。。
丸山さんの影になってしまいましたが、実は店長の藤山さんにも感動しました。3年間の修行中に、一日に7,500レシートのオペレーションをやったそうです。営業時間を12時間にしても、1分間に10枚のレシートが必要な計算です。7人のバリスタの手が止ることはなかったそうです。そんな藤山さんもゴルフのレッスンプロとしてアメリカで生活をされていたそうです。丸山さんのアメリカツアー参戦時にサポーターとして活躍されていたのですが、丸山さんのアースカフェへの思いに共感し、接客業への転身です。この二人でなかったら、全米で知らない人はいない人気店が日本には来なかった。
仕事に情熱を持って取り組んでいるのか?努力を続けているのか?自問自答したインタビューでした。
Urth Caffé( http://www.urthcaffe-japan.com/

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