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福岡県北九州市

人口983,236人※2013年5月31日現在
面積488.78km²
市HPhttp://www.city.kitakyushu.lg.jp/
備考環境モデル都市(2008年選定)
環境未来都市(2011年選定)

北九州市ニューストピックス

2013/7/22
本編を公開いたしました。
2013/5
取材を行いました。

もうひとつの奇跡


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耳を澄ますと様々な生物の
鳴き声が聞こえてくる
北九州北部にある響灘地区。この地区では、「北九州市次世代エネルギーパーク」や「北九州エコタウン事業」など、様々な環境のへの取り組みが行われている。2012年10月には、日本最大級のビオトープ「響灘ビオトープ」が一般公開を開始した。
「ビオトープ」とは、ギリシャ語の(bio:生物)と(topos:場所)から成る言葉で、生物生息空間を意味する。この場所は、廃棄物処分場として1980年に埋め立てて造られ、家庭や市内の中小企業からの廃棄物が運ばれてきた。やがて、処分場は7年で埋まり、デコボコな地形が残された。その間、デコボコな地形からは、湿地や池、草原などの多様な環境が自然に生まれ、昆虫が育ち、それを捕食する生き物が集うようになった。
かつて生物ゼロの処分場だった環境から、現在では水鳥が飛び交うようになり、メダカやベッコウトンボ、大型の猛禽類・チュウヒなど、絶滅危惧種に指定されている希少生物の姿まで確認されるようになった。これまで、237種の鳥、284種の植物が確認され、北九州にまた一つ、新たな奇跡が誕生した。この響灘ビオトープは、環境意識の高い北九州市民にも人気を博し、一般公開から現在までに約3万人が訪れた。

さらなる環境意識の向上へ

北九州市が展開する特色ある取り組みは、まだまだある。毎年10月に開催される「北九州エコライフステージ」は、西日本最大級の環境イベント。市民やNPO団体、事業者などの日頃の環境活動を披露する場として定着してきている。
毎年12月には、世界で通用する環境人財の育成を目的とした「北九州市環境首都検定」を開催。全国初の環境分野でのご当地検定として、環境意識のレベルアップや環境への関心を広げていきたい考えだ。2012年度は2000人以上が受検し、受検者数は年を追うごとに増加している。

様々な取り組みと共に日々成長を続けている北九州市。奇跡のまちの持つパワーは、市内、国内にとどまらず、アジアへと向かう。北九州市、そして日本の環境技術を集約し、環境ビジネスの手法により「アジアの低炭素化」を推進するために2010年6月に開設した「アジア低炭素化センター」。ここでは、東田地区のスマートコミュニティなどで得られた成果、ノウハウなどを、まちづくりの新たなモデルケースとして、インドネシアやインド、マレーシアへ技術輸出を展開していく。「世界の環境首都」「アジアの技術首都」を都市ブランドとして構築することを目指し、環境と経済が両立した都市として、新たなる道を切り開いていく。

取材協力:北九州市、北九州市響灘ビオトープ、北九州市環境ミュージアム
一部写真提供:北九州市
記事公開日:2013年7月16日

編集後記 街角にて

北九州市・門司と山口県下関市を隔てる関門海峡。列車や車、船で渡るのが一般的ですが、実は徒歩でも渡ることができるんです。北九州市、下関市を結ぶ関門トンネルは、二重構造になっていて、上は車が、下は人が通行できるようになっています。昭和33年に開通したこの人道へは、地下60mへ向かうエレベーターから入ることができます。観光目的で来る人も多いですが、地元の人にとっては、天候に左右されないとあって、ランニングコースとしても活用されています。780m続く地下道は独特の雰囲気に包まれていました。

(左)人道の途中には、山口県と福岡県の県境が(右)約15分の地下道の旅

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