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日本テクノが考える「省エネ活動」、「電気設備の安全・安心」、「電力小売」など切り口にした解説や、「環境」に対する思い、「お客様」との協業などを紹介。

日本テクノは電気の安心・安全、安定供給を第一に考えるとともに、
「経済成長と省エネの両立」に向け、
日々新たな商品の創造とサービスの充実を図っております。
このコーナーでは、その時々の社会事情における企業姿勢を紹介しています。

経済成長と温暖化対策の両立 省エネ活動の支援により企業経営の「アシスト」へ

アンダーバー

 2016年11月に気候変動に関するパリ協定が発効し、温室効果ガス排出削減活動に向けた世界の方向性が定まった。国によって細かな活動内容の違いはあるものの、向かって行く身近な取り組みの柱は「徹底した省エネルギーの推進」と「再生可能エネルギーの利用拡大」になるだろう。
 そうした世界の潮流を踏まえたうえで日本は、経済成長と省エネを両立させる政策目標を掲げている。年率1.7%の経済成長を実現させながら2030年度までに原油換算5030万㎘程度(2013年度比)の省エネを達成するという野心的な数値だ。過去に経験した石油ショック後と同等にエネルギー消費効率を35%改善することで、この目標を達成するという。
 それを前提にした2017年度の省エネ関連の予算案には10億円の「中小企業等に対する省エネルギー診断事業費補助金」が組まれている。中小企業に省エネ診断を実施し、そこで得られた事例や省エネ技術をさまざまな媒体を通じ情報発信する。また全国に「省エネルギー相談地域プラットフォーム」をつくり、活動のアドバイスなどを行う。

 実は政府のこの取り組みと同様の活動を、当社はすでに2009年から本格始動させている。この年に「日本一のカスタマーサービス企業を目指す」というテーマに向かい全社的に動き出していたからだ。
 まず営業スタッフによる当社サービス導入企業への徹底的なアフターフォローを展開した。この活動を「GIFT123」と名づけ、ユーザーと共に効果的な省エネ活動の方法を考えた。それを実行し、見直し、検証していくことを半年ごとに繰り返して、その企業に適した省エネ活動を確立させていった。これは政府の予算案に組まれていた中小企業に対する省エネ診断の実施に相当すると考えられ、しかも診断するだけではなく、その後に取り組むべき方策までユーザーと共に導き出している。
 政府の予算案には、診断で得られた事例や省エネ技術を情報発信するという活動も含まれていた。それも当社が実施してきたものだ。  アフターフォローの「GIFT123」とユーザー自らの努力によって省エネに成功した企業には、そのノウハウの提供を依頼してきた。ありがたいことに、ほとんどの企業が自社の取り組みを喜んで披露してくれた。それを取材し省エネ手法を書き起こし、企業ごとに「事例シート」としてまとめている。さらにテレビ番組「省エネの達人 企業編」に出演し映像化に協力してもらった企業も300を超えている。
 そうして蓄積した情報は、営業スタッフを通して、新たなユーザーの省エネ活動のヒントになる。テレビ視聴者の省エネ意識が触発され、ホームページを閲覧した企業の取り組みに生かされていく。

 今年、アフターフォローの名称を「アシストサービス」に変更した。当社の目指す姿に、より近い表現にした。省エネ意識が定着すると、社内全体にコスト意識が広まる。電気だけではなく、水道、ガス、その他経費にまで意識が波及することがわかってきた。突き詰めれば、企業運営全体のサポートができる。経営の「アシスト」である。
 省エネ活動の支援が経営全般の助力になり、企業の発展につながる。利益も生まれ、雇用も創出される。これは日本が政策目標として掲げた「経済成長と省エネの両立」にかなう。