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日本テクノが考える「省エネ活動」、「電気設備の安全・安心」、「電力小売」など切り口にした解説や、「環境」に対する思い、「お客様」との協業などを紹介。

日本テクノは電気の安心・安全、安定供給を第一に考えるとともに、
「経済成長と省エネの両立」に向け、
日々新たな商品の創造とサービスの充実を図っております。
このコーナーでは、その時々の社会事情における企業姿勢を紹介しています。

時間に着目した
電気の「見える化」は
生産性の向上をもたらす

アンダーバー

 企業が継続的な事業活動を進めていく中で、「生産性」は常に意識され、その向上に多くの経営者が知恵を絞っている。
 生産性とは、投入した資源に対し、どれだけの成果が得られるかを表すもの。そして「生産性が向上する」とは、投入する資源量を減らしながら得られる成果が同等もしくは増えること。または、同じ資源量で以前より大きな成果を得ること。加えてもう1つ。資源量を増やし、増えた分以上の成果を得ること。この3つ目の「向上」が企業をより大きな発展へと導く。
 つまり、労働力、エネルギー、原材料、設備などの資源をより多く投入し、これらを効率的に活用することで、投入分以上の多くの製品、商品、サービス、対価といった成果を得られるようにする。そんな「生産性の向上」が企業に飛躍的成長をもたらしていく。

 会計学や経済学では、生産性に影響を与える要因として、労働、資本、原材料などの直接的コストをあげているが、そこに加えなければならない要因はまだある、と経営学者のP・F・ドラッカーが指摘している。それは、①知識②時間③製品の組み合わせ④プロセスの組み合わせ⑤自らの強み⑥組織構造の適切さ、および活動間のバランス──で、いずれも生産性に影響を与える重要な要因であると示す(「マネジメント[エッセンシャル版]基本と原則」)。
 あらゆる資源の活用が成果を左右するのだ。熟練工による長時間労働がより高い生産性を導いていた世の中から、知的労働の生産性向上が重要な役割を担う時代へと変化している現在。高い専門性、工程管理、品質管理などの可変的な要素にはあらゆる知恵を出し、より効率的な方向へと変化させなければならない。だがその中で唯一変えられない要素がある。「時間」だ。
 ドラッカーも、時間は人の思惑通りには入手できず、貯めることもかなわず、簡単に消滅してしまうものだとみている。
 
 その特別な資源である「時間」に着目したのが当社のSMART CLOCK(スマートクロック)である。使用している電力量を時間単位で「見える化」する。時間と物理量の両方を示す目盛を備えた時計として世界各国で特許も取得した。不変的な時間における資源活用量を表すツールともいえる。
 その機能の1つである「セイサンセイモード」は、最初の5分間の電力使用状況から自動で目標を設定し、目標達成への進捗状況を表示するものだ。状況によって目標は変化するので、それぞれの時間帯で設定値に見合う「電気」という資源を使い切ることができる。
 電気を使い切るのは、あらゆる設備をフル稼働させることでもある。投入する資源量は増加するだろう。そのとき、増加分以上の成果が得られれば、冒頭にあげた3つ目の「生産性の向上」になり、飛躍的成長をもたらす要素になり得る。投入する資源に余力を残すのではなく、使い切る方向に舵を切り、これまでの「電気を消す」という労力を「一定時間内の仕事量を増やす」へと変化させる。それにより企業全体の生産性を向上させる意図がある。
 また「見える化」は、その時々のスタッフのコンディションがわかるという効用もある。時間と投入資源量の表示から作業の効率度も推測できるので、自身も気づかなかった体調の変化などに注意が向く。
 電気の「見える化」、特に「時間」に着目するシステムはさらなる生産性向上に結びつくと考えている。