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エピソード環境市場新聞創刊時から連載する人気コラム。企業活性化教育研究所の長尾光雄所長が、企業研修時に経験した「因果倶時」(原因と結果は必ず一致するという意味)にまつわるエピソードを紹介します。

#30
因果倶時(いんがぐじ)-9-

意識を覚醒させる訓練

 今、企業では「ゆとり教育」を受けて育った平成世代の社員が入社してきている。ゆとり教育は「自由放任教育」を理想とした教育なので躾、基本、ルール、規範意識、競争が軽視された。その結果、ゆとり世代は、価値観が合う仲間としか交流しない、あきらめやすい、規範意識の欠如、ルールを守らない、9割以上の若者は受身でおとなしい、基本が身についていないのに基本が教えられていない、教えられていないとしない、躾の欠如、精神面が鍛えられていないなどの問題があるといわれている。
 人間は大脳辺縁系という動物の脳を持っている。教育されていない大脳辺縁系は動物と同じで怠惰で本能的だ。この脳は理性の脳といわれる大脳新皮質よりも強く大きな力を発揮する。そのために重要なのが子どものときからの躾教育である。
 社会でもそうだ。社会の躾、基本、ルール、規範意識の教育を受けているから、人間は安心して生活できる。人間が交通ルールを教育されず、信号を守らないようになったとしたら、安心して道路も歩けないだろう。
 組織でも同じだ。業績の悪い会社ほど組織の躾、基本、ルール、規範意識、競争が欠如している。例えば運送会社で事故を起こす車ほど洗車されていないとか、倒産したメーカーほど不要なものを多量につくっていたとか、組織の基本がおろそかになっている。おろそかになればなるほど仕事に対する緊張感がなくなり、事故につながったり、倒産につながったりするのだ。ひと言でいえば、社員教育をないがしろにした結果でもある。
 ゆとり教育で身につけた意識を変え、プロの企業人として戦力化するにはセミナーなどの座学では不十分だ。意識を覚醒させ、自分自身を見つめ直させ、意欲・やる気を高めてくれるハードな教育訓練が必要だろう。
 人間は、どのような教育を受け続けたかで、大きな影響を受け戦力になっていくのだ。

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