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エピソード環境市場新聞創刊時から連載する人気コラム。企業活性化教育研究所の長尾光雄所長が、企業研修時に経験した「因果倶時」(原因と結果は必ず一致するという意味)にまつわるエピソードを紹介します。

#37
因果倶時(いんがぐじ) -16-

チームの業績は「チームの口癖」で決まる

 私は研修を始めたばかりの企業でよく「皆さんが肯定語を身につけ、肯定思考になれば業績はよくなります」と話す。業績の悪い企業は、ほとんどの人が否定語を使い、否定思考になっている。使う言葉を否定語から肯定語に変えるだけで、行動が消極的な行動から積極的な行動に変わる。
否定語は常識脳である左脳から出る。自分の常識で考え「できない。駄目だ。無理だ」と判断するのだ。企業で勝者となる人は「できない理由」 より「どうすればできるか」を考え、行動した人間だ。否定語より肯定語を使い、肯定思考で行動した人間だ。私の研修でも意識して肯定語を使うように指導している。
否定語はエネルギーを閉じ込め肯定語はエネルギーを出すのだ。研修でたまに否定語の唱和をすると参加者の一人が「否定語の数々、唱和するだけで気持が落ち込み、暗くなり、不愉快な気持になります」と言った。
これに対して参加者の肯定語の感想だ。「研修を受けたあと、仕事に対して受け身でいるより積極的に自分から動いていこうという気持に変わりました。"肯定語"を使うことで、誰でも強い力を秘めた言葉を発することができるのです」。どういう言葉を口癖にするかは大事なことだ。言葉には力がある。言霊だ。
一例をあげよう。脳神経外科の第一人者、日本大学の林成之教授が救命救急センター部長のとき、医学の常識を無視した大きな目標を立てた。「今まで死亡と診断された瞳孔が開いた患者さん、呼吸が止まった患者さんでも回復させ、社会復帰させる」。
目標達成するための一つとしてスタッフ全員に「否定語の禁止」を徹底した。否定語が意欲低下、思考低下を招き、組織全体を弱体化させてしまうと考えたのだ。結果、否定語の禁止が前向きな力にあふれたチームづくりにつながり、患者さんの4割の人を社会復帰に導いたという。チームの業績は「チームの口癖」で決まる。因果倶時だ。

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