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エピソード環境市場新聞創刊時から連載する人気コラム。企業活性化教育研究所の長尾光雄所長が、企業研修時に経験した「因果倶時」(原因と結果は必ず一致するという意味)にまつわるエピソードを紹介します。

#33
因果倶時(いんがぐじ)-12-

あなたも色彩心理学で 自分自身のブランドを高めよう

 企業研修に臨むとき、私は赤のスーツを着用する。赤色は人の心理に、前進、積極性、革新、元気、パワー、情熱、勝負、アピールをもたらすということを私は、色彩心理学の講演に参加して学んだ。
 それはプロ野球チームの広島東洋カープが、全員赤いヘルメットを着用することになった経緯をみてもわかる。広島東洋カープは球団創設以来ずっと負け続けて、負け犬意識が染み込んだ球団だといわれていた。その立て直しにあたったのが、アメリカ人のジョー・ルーツ監督だった。ルーツ監督は負け犬意識を払拭させるために、赤色を採り入れたのだ。ヘルメットを赤色にして、戦闘集団としての徹底的な意識改革とハードな練習を実施した。これが世にいわれている赤ヘル軍団の誕生だ。ところがルーツ監督は球団フロントとの対立により数カ月で退団。その教えを古葉竹識監督が引き継ぎ、チームは創設26年目で初のリーグ優勝を果たした。
 私の研修もチームごとに優劣を競い合い学習する組織をつくる研修だ。あるチームでは自分がリーダーになると、いつも赤色のスーツを着用してくる女性がいる。理由は"勝負服"だからだという。研修の指針は"本気"だ。本気を色で表すと赤色になる。人間は誰しも無尽の潜在能力を持っている。なのに3%しか活用していないという。活用できないのは"本気さが欠如している"ことも一因だろう。因果倶時だ。
 研修の指針である本気さを絶えず参加者が意識するように、私は赤一色の服装で研修に臨んでいる。研修参加者には赤色の小物(例えば、ハンカチ、ボールペン、ネクタイなど)を常時携帯したり、着用することをすすめている。そうすれば、赤色の小物を見る度、私のスーツを思い出し、本気で仕事をしようとの連想が働くだろう。
 原因の中に結果がある。自分自身のブランドを高めるために、あなたも色彩心理学で色の活用を考えてみたらどうだろう。

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