• 河村隆一のエコスタディ
  • 実はよく知らないけど、今さら聞くのも恥ずかしい、そんな言葉を環境活動家としても知られる河村隆一さんが答えていくコーナー

ヒートアイランドって何?

 こんにちは、河村隆一です。
 少しうっとうしくなってしまう梅雨が明ければ、本格的な夏がやってきます。バカンスに最適な楽しい季節ですが、都会に住む人にとっては気の重い現象に悩まされる時期でもあります。
 それが「ヒートアイランド」現象。都市の気温が郊外よりも高くなる現象です。気温の分布を表す図を描くと、高温の地域が都市部を中心として島のように現れるので、「熱の島=ヒートアイランド」と呼ばれるようになりました。
河村隆一さん写真  都市の気温を上げる原因は主に3つあります。一つは地表面が、建物や舗装によってコンクリートやアスファルトに覆われていること。これらは土や田園、森林などに比べ、太陽の熱を受け温度が高くなりやすいのです。もう一つは、建物などが密集していること。これによって風の通り道をふさぎ、熱が溜まりやすくなります。3つ目は排熱。空調の室外機や自動車、工場などから出される熱です。ただし、この人工排熱は前の2つの原因より比較的、影響は少ないことがわかっています。
 ヒートアイランド現象を少しでも抑える身近な対策にはガーデニングなどで緑を増やす、打ち水で路面を冷やす、無理ない省エネで人工排熱を減らすなどの方法があります。小さな取り組みも、みんなで実行すれば大きな力になります。協力して酷暑を乗り越えたいですね。

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