2021年度エネルギー需給実績速報
化石燃料供給8年ぶり増加

非化石も増加でシェアは減少

 2021年度のエネルギー需給実績(速報)を公表した。需要動向は最終エネルギー消費が前年度比2.0%増、供給動向は一次エネルギー国内供給が同3.4%増、二酸化炭素(CO2)排出動向はエネルギー起源CO2排出量が同1.2%増と、コロナ禍からの需要回復などの影響を受けいずれも増加に転じた。
エネルギー源別の最終消費は、いずれも前年度比で石炭=12.1%増、都市ガス=4.5%増、石油=0.4%減、電力=2.0%増。同じく部門別では企業・事務所他=4.5%増(うち製造業は5.6%増)、運輸=1.0%増、家庭=6.5%減となった。新型コロナウイルス感染状況の落ち着きで在宅時間が減ったことなどから家庭部門では消費が減少し、企業など他部門は需要回復で増加したとみられる。
一次エネルギー国内供給では化石燃料が8年ぶりに増加した。しかし、再生可能エネルギー(再エネ)の9年連続増加(水力を除く再エネは前年度比10.3%増)や原子力の同82.6%増などで化石燃料のシェアは減少した。
発電電力量は前年度比3.2%増で、非化石電源の割合は27.1%。電源構成は再エネ=20.3%、原子力=6.9%、火力(バイオマスを除く)=72.9%となった。
エネルギー起源CO2排出量は前年度比1.2%増の9.8億トン。部門別では企業・事業所他=同3.8%増、運輸=同1.0%増、家庭部門=同8.3%減だった。

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