冬に役立つ節電術【家庭編】
2022年12月から2023年3月まで、政府による節電要請期間がスタートしました。全国の家庭や企業に対し、無理のない範囲で節電の協力が求められています。冬の節電要請は、2015年度以来7年ぶりのことです。今回のコラムでは、「冬の節電はどうすればいいの?」とお困りの方に向けて、この冬に役立つ節電術【家庭編】についてご紹介します。
まずは待機電力を減らそう
電気製品は、使用していなくてもプラグをコンセントに挿しているだけで待機電力がかかります。家庭での待機電力は消費電力の約5%といわれていますので、月額1万円を電気代として支払っている家庭では、月に500円、年間にして6,000円も余計に電気代を支払っていることになります。使わない電気製品のプラグは、極力抜きましょう。いちいちプラグを抜くのが面倒という方は、スイッチ付きの電源タップを使用することをおすすめします。
古い電気製品を買い替える
消費電力の大きいエアコンやテレビ、冷蔵庫は、最新の省エネ機器に買い替えることで、消費電力の削減につながります。これらの電気製品は、「省エネ法」により年度ごとに省エネの目標基準が設定されており、各家電メーカーもそれを満たすエネルギー効率のよい製品の開発を進めています。各製品の省エネ性能は「省エネ基準達成率」という表示で確認できるので、電気製品の購入時に確認しましょう。
使い方を見直す
部屋別に省エネポイントをご紹介します。
<キッチン>
キッチンで24時間休みなく電気を消費する冷蔵庫。家庭における電気の使用割合(冬季の1日間の場合)は、14.9%です。冬の対策としては、冷蔵庫の設定温度を「強」から「中」に変更しましょう。これだけでも消費電力の削減効果が見込めます。また、冷蔵庫は開閉時間を減らすことと、食品を詰め込みすぎないことなどを守れば、冷気が効率的に行きわたり、消費電力が少なくて済みます。
<リビングルーム>
家族の集うリビングルームには、エアコンなどの暖房や、テレビなどの大型家電があります。まず、部屋に寒さが入ってこないように、カーテンは床まで届く長さにしましょう。続いてエアコンは、設定温度を1℃下げると約10%の節電効果があるといわれています。環境省が推奨する冬の室温は20℃なので、それより高く設定している場合は設定温度を見直しましょう。暖かい空気は部屋の上部に滞留するため、風向きは下向き設定するとともに、サーキュレーターを併用し空気を循環させましょう。また、テレビは省エネモードに設定して、画面の輝度を下げましょう。
<トイレ>
トイレで電気といえば、温水洗浄便座です。家庭における電気の使用割合は0.6%ですが、使い方を工夫することで節電できます。機能が付いている場合は、タイマー節電機能を利用しましょう。機能がない場合は便座保温・温水の設定温度を無理のない範囲まで下げることも有効です。また、便座の熱が逃げないように、使用後は便座のふたを必ず閉じましょう。
今回は節電方法の代表的なものをご紹介しましたが、節電のためにできることはまだまだたくさんあります。いつも当たり前のように使っている電気ですが、需給のバランスが崩れ電気の供給が止まってしまったら大変です。停電にならないよう、政府の節電要請に協力する意味でもこの冬は無理のない範囲で節電に努めましょう。
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