• サステナブルノート
  • 省エネ、エコといった日常の暮らしに彩りを添える豆知識から、地球温暖化や環境問題まで、サステナブルな暮らしを送るのに役立つ広範囲な情報を紹介。また、随時特集と銘打ってその時期ホットな話題を深掘りします。

電源のオン・オフよりも省エネに⁉ 
住宅リフォームのススメ

現在日本では2050年のカーボンニュートラルに向け、さまざまな施策が進められています。そうしたなか、なかなか進まないのが家庭の省エネです。国交省によれば、世帯あたりの使用エネルギーはこの50年間で約1.8倍に増加した一方、現行の省エネ基準を満たす住宅はわずか1割しかないそうです。政府は2030年のCO2削減目標で家庭の削減目標を66%としています。そこで、エネルギー効率の高い住まいへとリフォームすることで、省エネを実現しようという動きがあります。これが省エネリフォームへの支援の強化事業「住宅省エネ2023キャンペーン」です。住宅の省エネ化に向け国交省・環境省・経産省の3省合同で支援施策が行われています(注:2023年2月時点の情報です)。


住宅の断熱性の向上

まず、住宅の断熱性の向上です。住宅の断熱性能を高めることで、暖房時は暖めた空気と熱が外に逃げず、冷房時は外の暑熱が家に入らないため、空調由来のCO2削減が図れます。 住宅では開口部(窓、ドア)からの熱の流入・流出が全体の6~7割を占めるといわれます。とくに日本の窓はアルミサッシと単層ガラスで構成されることが多く、これが熱の流入・流出を生んでいるのです。
対策としては窓やドアを高断熱にすることです。たとえば窓を「樹脂サッシ+複層(2枚以上)ガラス」のタイプに交換することなどが挙げられます。


給湯器の効率を高めることもできる

また、石油やガスを使用するケースが多い給湯器は、家庭部門のCO2排出で大きな割合を占めます。これを最新のものに変えることでCO2排出量は削減されますが、古いタイプの給湯器は安価なうえに壊れにくいため、なかなか交換が進まない状況があります。 家庭用燃料電池(エネファーム)やヒートポンプ給湯機(エコキュート)など、最新の設備はエネルギー消費量が少なく、高効率という特長があります。
本施策の補助金も視野に入れ、交換を検討してみてはいかがでしょう。


子育て世帯のリフォームも対象に

また、子育て世帯・若者夫婦世帯の改修や、バリアフリー改修、空気清浄機能・換気機能付きエアコンを設置する場合なども補助対象になります。
補助金の申請自体はリフォーム業者や高効率給湯器の販売店などが行うため、皆さんの手間は最小限で済みます。また、省エネリフォーム実施後は、大半の住宅で光熱費が低減します。そうした副次効果も見逃せませんよね。
なお、補助額はリフォームの工事内容や導入する機器類の性能などによって変わってきます。詳細は「住宅省エネ2023キャンペーン」サイトをご確認ください。


関連動画

熱の流入・流出を抑え、省エネを実現した事例はこちら!
【第361回】株式会社小杉食品



関連記事一覧