暑さ予測で一段上の警報

熱中症特別警戒アラート 運用開始暑さ予測で一段上の警報

 環境省は2024年4月、「熱中症特別警戒アラート」の運用を開始した。健康に害をもたらすような危険な暑さが予測される場合に、都道府県単位で発表する。環境省の熱中症予防情報サイトで掲載するほか登録者には電子メールやLINE公式アカウントでも配信する。
 これまでも2021年度から「特別」の文言がない「熱中症警戒アラート」が発表されてきたが、それよりも一段上の警告レベルをつくった。
 2つの警報は並行して運用する。既存の警報は暑さ指数が33以上と見られる場合に前日夕方と当日早朝に、新たな特別アラートは35以上の指数が予測されるとき前日午後2時頃に、それぞれ発表される。
 これまでの警報が「熱中症の危険性に対する気づきを促す」位置づけなのに対し、特別警報は過去に例のない広域的な危険な暑さが想定され、環境省では、この発表時には、自発的な対策行動、周囲の人との助け合い、行政支援を実施するよう呼びかけている。

暑さ指数
 熱中症予防を目的につくられた指標。「WBGT」ともいう。人体が受ける熱ストレスの大きさを、気温だけでなく湿度や日差しの強さなどももとに算出したもの。単位は「℃」だが、気温との混同を避けるため省略される場合が多い。
 環境省の熱中症予防情報サイトでは全国で11地点の暑さ指数の実測値と約840地点の実況推定値を公表している。指数が25以上だと積極的な休憩をとる「警戒」レベル、28以上は「厳重警戒」、31以上は運動を原則中止にする「危険」とされている。


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