生活の知恵

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秋の夜長に編み物はいかが

*本記事は環境市場新聞82号掲載記事です。

窓から秋の夜を眺めるおばあちゃん

秋の夜長、いかがお過ごしでしょうか。おばあちゃんは最近、編み物に夢中です。
日本での編み物の起源は戦国時代にさかのぼります。ポルトガル人によるキリスト教伝来と一緒に技法が伝えられ、江戸時代には武士の内職として浸透。足袋や手袋、襦袢じゅばんなどさまざまなものが作られました。これが明治になると庶民の間にも広まったそうです。


手編みの方法には大きくわけて2種類があります。先の細い2本の編み棒を使う「棒針編み」はセーターやマフラーのような大型でふわっと柔らかく仕上げたいものに向いています。もうひとつの「カギ針編み」は、先端がフックのような形をした針棒に糸をひっかけて編んでいきます。編み目がぎゅっと詰まるので、丈夫で厚みがあり、小物入れなど耐久性のほしいものに向いています。針棒を1本使うだけなので、初めての人も挑戦しやすいですね。

棒針編みとかぎ針編のイラスト

編み物のいい点は失敗しても何度でもやり直せるところ。裁断して縫い合わせるのではなく、1本の長い糸を編んでさまざまな形を作り出していきます。だから途中で失敗しても、ほどいて戻れば、編み直せるので材料はムダになりません。
またむかし作って今は着なくなった服や子どものセーターなども、ほどいて、新しい作品を生み出せます。ほどいた糸は縮れているので、束ねてひっぱりながらスチームアイロンをかけてまっすぐに伸ばしましょう。仕上がりがキレイになります。ただし素材によってはアイロンの強さに注意が必要なので、事前に確認してくださいね。

エコな素材も注目です

最近ではエコな素材でできた毛糸もあります。「リサイクルコットン」は縫製工場から出る綿の端材や廃棄されるはずだった綿製品を回収・再加工して作られた繊維のこと。また「リサイクルポリエステル」は使用済みのペットボトルや繊維製品などを再利用して作られます。いずれも環境負荷の低い製品といわれています。
編み物はおばあちゃんにとってリラックスできる時間。好きな音楽を聴きながら、また秋は虫の声を聞きながらのんびり手を動かしています。皆さんもゆっくりと自分のペースで編み物を楽しんでみてくださいね。

リラックスして編み物をするおばあちゃん

秋の夜長は手作りグッズで楽しくエコ活!

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