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創業以来の環境活動、続く挑戦#32/キリンホールディングス 株式会社

 キリンホールディングス株式会社(東京都中野区)は1907年に創業した麒麟麦酒株式会社をルーツとする総合飲料メーカー。企業方針の「心と身体が健康でありつづけるために。これからの日常のために。」を実践するため、飲料事業以外に医薬事業にも取り組んでおり、グループ従業員数は、3万1000人を超える(2020年12月31日現在)。
 同社は創業以来、環境に配慮し事業活動を続けてきた。まだ世の中がそれほど環境には目を向けていなかった1923年、尼崎工場に当時としては画期的だった本格的な排水処理施設を導入している。1974年には、すべてのビール工場に環境整備室を設置、翌1975年には本社にも同様の部署を設け、全社的に環境に配慮した飲料の製造に取り組んだ。また、1994年には業界初の環境報告書を発行している。

 キリングループの環境への特徴的な取り組みとして「パッケージイノベーション研究所」の設置が挙げられる。
 1956年にキリングループの容器包装開発のため設けられた部署で、他の国内酒類飲料メーカーではこのような組織の開設は例がない。パッケージ技術に特化した組織であり、長年培ってきた容器包装設計・評価技術をもとに、「社会課題解決」や「事業貢献」に寄与する包装やビン・缶・ペットボトルといった容器などの開発を目的としている。紙製容器包装の素材を、適切に管理された森林由来の製品であることを示すFSC認証紙に切り替えたのもその目的に沿った活動だ。
 ここでは原材料の使用量を減らす取り組みも進める。紙素材では、缶ビールを入れるダンボール箱の四隅を切り落とした形状にするなどの工夫で削減につなげた。大型ペットボトルは昨年、約16%軽量化に成功し、これにより年間樹脂使用量を約439トン削減できる。また再生樹脂からのリサイクルペットボトルも開発した。これらの成果は広く認められ、国内外から環境関連の表彰を多数受けている。

 2019年2月には「キリングループプラスチックポリシー」を策定。課題を把握し適切に取り組みを進めるための方針だ。「ペットボトルの資源循環」「ワンウェイプラスチック(再利用を前提としない、使用は一度だけの使い捨てプラスチック)の削減と代替」「ペットボトル原料の非化石原料への移行による持続性向上」の3つの課題に対し、解決に向けた指針を示している。
 ここには2027年までに日本国内のリサイクル樹脂の割合を50%に高めると明記した。現在の割合は約2%。野心的な目標だが、2020年12月に他社とペットボトルの再資源化に向けた技術検討と実用化を目指す共同プロジェクトを立ち上げるなど、着実な施策を打ち出している。
 持続可能なプラスチック使用と資源循環の実現――創業以来続く環境活動の中、また新たな挑戦が始まっている。

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