環境トピックス

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「エネルギー白書2025」公表

電力需要増の背景など紹介 福島復興、脱炭素の取り組み、各国の動向…

2024年度のエネルギーに関する年次報告(エネルギー白書2025)が2025年6月、閣議決定された。関連する政府の取り組みについて毎年国会に提出し、概況を伝える文書。報告する年度の動向を踏まえ分析をまとめた第1部、講じた施策の状況を記した第2部からなる。
 今回の第1部は、1章で福島復興の進捗、2章でグリーントランスフォーメーション(GX)と脱炭素(2050年カーボンニュートラル)に向けた日本の取り組み、3章で主要10ヵ国の動向について紹介している。
 福島復興の章では、原発事故が起きた発電所の廃炉に向けた活動を報告。2024年11月と翌年4月の2回、燃料デブリの試験的取り出しに成功した事例などを記している。
GXと脱炭素の取り組みに触れた章では、電力需要が増加する可能性の背景を紹介。各方面で進められている省エネの成果を考慮してもなお、デジタルトランスフォーメーション(DX)の進展に伴うデータセンターや半導体工場の新増設などによって大きな需要の増加が予想されるとした。その対策としてワット・ビット連携(電力と通信の効果的連携。双方のインフラ整備など)が推進されているといった動きを解説している。  主要10ヵ国の脱炭素に対する取り組みを示した章では、それぞれの温室効果ガス排出量、削減目標、エネルギー消費量、非化石電源比率などの具体的数値を掲載し、各国の動向を概観している。

グリーントランスフォーメーション(GX)

18世紀後半に起こった産業革命以来、化石燃料に依存してきた社会・産業の構造を、太陽光や風力といったクリーンエネルギー中心
に転換していこうとする取り組み。
脱炭素社会への移行、エネルギー安定供給、経済成長という3要素の同時実現を目指す。方策の1つに電化率の拡大があり、それにより電力需要は増えるとされている。

※本記事は環境市場新聞82号(1面)記事を掲載しています。

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