家庭部門CO2排出実態統計調査 環境省 2021年度確報値

4.9%減世帯当たり2.74トン

環境省は2023年3月、家庭部門の二酸化炭素(CO2)排出実態統計調査の結果(2021年度確報値)を公表した。世帯当たりの年間排出量は前年度の2.88tーCO2 (以下「t」)から4.9%減って2.74tだった。
 前年度からの減少量は0.4t。環境省ではこの変化量の内訳も分析している。家庭に供給される電力の低炭素化(CO2排出原単位要因)で0.02t減、気温の変化(気候要因)で0.02t増、省エネの進展など(トレンド要因)で0.11t減、コロナ禍からの回復による生活の変化(特殊要因)で0.03t減と試算した。
 エネルギー種別による内訳は、電気=1.82t(66.4%)、都市ガス=0.42t(15.3%)、LPガス=0.16t(5.8%)、灯油=0.35t(12.8%)だった。

 季節変化がわかる月別の集計では1月が最大で、それを含む12 〜2月の冬季が年間排出量の約36%を占めた。暖房利用が要因と見られ、地方別でも世帯当たりの排出量は北海道が4.26tと最も高く、最低は九州の1.95tだった。そのほか戸建ては集合住宅より約1.8倍の排出量になるといった建て方、世帯人数、収入などの区別でも集計を行っている。
 調査は2017年度に始まり5回目になる。世帯当たりの年間排出量は初回との比較で14.4%(0.46t)減っている。調査は全国10地方の店舗併用住宅などを除く1万3000世帯を対象に実施。有効回答率は75.4%(9804世帯)だった。



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