こころのサプリメント

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カレーでメンタルヘルス/食べ物でこころも元気に〈3〉

クルクミンが疾病予防の効果

 夏の暑い時季に人気が高まる献立の1つにカレーライスがあります。数年前、大人から子どもまで広く食べられているこの料理に、心身の不調を防ぐ作用があるとの論文が発表されました。18歳以上の1万7625人のライフスタイル、病歴、家族歴、食品消費などに関するデータを集め分析したものです。今回は、その内容を中心にカレーライスが持つ心身の健康増進効果を紹介していきます。
 発表したのは韓国・順天大学校の研究者ら。カレーライスの消費量と特定の疾患との関連を調べています。結論からいうと、カレーライスを定期的に食べる人は、ほとんど食べない人に比べて、うつ病、2型糖尿病、高血圧のリスクが有意に低いという結果が出たのです。
 うつ病や生活習慣病の予防につながる効果は、カレーに含まれる「クルクミン」というポリフェノールを摂取することでもたらされるようです。クルクミンは、ドリンク剤などで市販されているウコンに含まれる栄養素。お酒を飲むとき、肝臓の機能を高める目的で飲む人も多いのではないでしょうか。またカレーに合わせる黄色いご飯も、ウコンを乾燥させてつくったターメリックで色づけされています。なじみがないようで、実は身近な栄養素なのです。なおカレーによく使われるスパイス「クミン」とは名前は似ていますが別のものです。
 疾患予防以外では、カレーを食べた後にIQが7上昇したという研究結果も報告されています。生活習慣病やメンタル不調の予防だけでなく、さまざまな働きがあることがわかります。さらにカレーには多種のスパイスが使われるので、それぞれが持つ胃腸の機能改善、食欲増進、疲労緩和など幅広い効能も期待できます。
 ただし、ウコンをとりすぎると肝臓に負担がかかるので、ウコン由来のサプリメントとカレーが重ならないように、またカレー自体も食べ過ぎには注意です。暑さに負けないためにも、バランスよく栄養をとり心身の健康を増進していきましょう。

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