3月22日は「世界水の日」!水の使い方を見直そう
今日3月22日は「世界水の日」です。1992年6月にブラジル・リオデジャネイロで開催された地球サミットで提案され、同年12月の国連総会で決定。それ以来毎年この日には、加盟国に対して水に関連した活動を企画するよう薦めています。日本は水資源が豊富な国だといわれていますが、世界に目を向けると、これほどぜいたくに水を使うことができる国はそうありません。しかし水も無尽蔵ではなく、限りある資源です。これを機に、普段の水の使い方を考え直してみませんか?
水が貴重な存在であると知ろう
地球の表面積の約3分の2は海が占めています。一見すると水で溢れる惑星に思えますが、人間の生活に利用できるのは全体の0.01%程度であるといわれています。意外に思うかもしれませんが、海水以外の水資源のうち南極・北極の氷や氷河、地下水といったものを除くとこのような割合となります。水資源がいかに貴重であるか感じられるのではないでしょうか。
この限りある資源を地球上で共有しているわけですが、世界中で約80%もの水が、使用後適切な処理をされずに「廃水」として捨てられています。生活や経済活動のために使われた水がそのまま川や海、大地に流されると、含まれる成分によっては水質汚染につながります。生態系にも悪影響がありますし、めぐりめぐって人間の住環境、健康にも影響を及ぼします。水を「節約」することはもちろん大事ですが、きちんと処理して自然に還し、いずれ「再利用」できるように循環の輪に還すことも同様に重要です。
日本の水の便利さと安全性を知ろう
日本では蛇口から出る水道水を飲むことは日常的な風景ですが、多くの国ではそのまま飲用することができません。飲料水はミネラルウォーターを購入するのが一般的です。
国土交通省の最新の調査(2022年度)によれば、「水道水を安全に飲める国」は日本を含めて9ヵ国。国土が狭い国ほどインフラを整備しやすいということもあり、日本のほかにはヨーロッパの国々の名前が挙がっています。日本の水道水は「飲用し続けても健康上問題がない」ように厳しく水質基準が定められており、安全検査項目には細菌などの物質はもちろん、色やにおい、味までもが含まれます。きれいな水源があり、しっかりとしたインフラやルールが整っているからこそ、水の恵みを享受できているんですね。
ちなみに、水道水の安全性については各国で審査基準が異なります。また、そこで暮らす人々の体質にも左右されます。海外旅行に行って、日本人はお腹を壊してしまうのに、地元の人は平気……という場合がありますが、地元の人々にとっては「安全な水道水」ということですね。
今すぐできる節水の工夫
貴重な水資源の現状と、日本における便利さを見てきましたが、日常生活のなかではどのように水を大切にしていけばよいのでしょうか。もっとも手近な手段としては「節水」。水道を1分間出しっぱなしにしたときの量はおよそ12リットルです。洗面や手洗いの際はこまめに蛇口を閉めるようにするほか、以下のような対策が有効です。
・食器洗い…ため洗いする
・洗濯…まとめて洗う
・お風呂…節水シャワーヘッドに交換する、浴槽にペットボトルを沈めてかさましする
・トイレ…必要のないときは「小」で流す
また、前述したように未来の「再利用」のためにも、汚れた水をそのまま流さないということも重要。特に油は排水処理設備や下水管に付着して障害を引き起こす原因になります。自然に還せるレベルに浄水するにも、時間やエネルギーを大幅に消費します。食器や調理器具の油は新聞紙などで拭いてから洗うなど、普段の生活から気を付けましょう。
まとめ
水の安全を気にせずに暮らすことができるのは当たり前のことではありません。慢性的な水不足ではなくても、たとえば他国から輸入しているモノの生産を自国で行うと仮定した際、必要な水資源が足りないと推定される状態を「潜在的な水不足」といいます。特に食料自給率が低く輸入に頼っている日本はその危険が否定できません。普段から問題意識をもち、限りある資源を大切に使おうという気持ちが後世に影響していくでしょう。
なお、日本においては8月1日が「水の日」として定められています。8月1日からの1週間を「水の週間」とし、水資源の大切さや、開発の重要性について考える期間とされています。イベントやセミナーが各地で開催されますので、知る、考えるきっかけにしてみてください。
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