林野庁 建築物のCO2貯蔵量 表示に指針

木材が吸収した炭素で温暖化対策

 林野庁は2021年10月、「建築物に利用した木材に係る炭素貯蔵量の表示に関するガイドライン」を定めた。木材をつくり出す森林は二酸化炭素(CO2)を吸収し炭素を貯蔵しているため、建築物などへの利用を進めることで温暖化対策に貢献できる。建築物にどれくらいの炭素貯蔵量があるかをわかりやすく表示すれば木材利用の普及につながる。
 算出の方法は、国際的なHWP(伐採木材製品)に関するルールを踏まえたもの。建築物に利用した木材の量、密度、炭素含有率、それに一定係数(炭
素をCO2に換算するもの)をかけ合わせた数値になる。表示内容は①建築物の名称②延床面積③国産材の利用量と炭素貯蔵量④木材全体の利用量と炭素貯蔵量⑤内容やガイドラインに沿った算定の明示など⑥算定根拠――から選択し、建物の外構やパンフレット、ホームページなどへの表示を想定している。
 建物所有者や建築業者などに幅広く利用されるよう林野庁のサイトには木材使用量などの情報入力で自動的に炭素貯蔵量が算出される計算シートが用意されている。

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