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ルポ にっぽんのごみ

廃棄物処理の今 ごみはどこへ行くのか

 1950年代から続いたごみの急増に対し、東京都は焼却処理を行う清掃工場の整備に取り組んだ。23区のそれぞれに工場を建設し、目標は「全量焼却」。だが、ごみは予想以上に増え続け、目標達成は危ぶまれる。
皮肉にもこの状況を助けたのがバブル崩壊だった。経済活動は低迷し、ごみは急減。それにより全量焼却は達成されるが、話はここで終わらない。急速にごみが減り、清掃工場を維持するための量が集まらないという懸念が生じたからだ──そんな一筋縄ではいかないごみ処理の実情を教えてくれるのが本書。
著者は朝日新聞の元記者で環境問題全般を取材してきたジャーナリスト。本書でも廃棄物処理場やリサイクル工場、リユース品の海外への輸出先など関係各所に足を運び、生の声を伝えている。
リサイクル工場が廃ペットボトル確保のためにさらされる激しい価格競争、プラスチックは焼却して発電するほうがエネルギー消費量を節約できると指摘する研究者の声、生ごみの発酵でバイオガスを得て発電に利用する取り組みなど、現在のごみ事情から予想される将来の姿まで、八方に広がる「ごみの行方」を明かしている。

岩波書店 800円+税
杉本裕明 著
1954年、滋賀県生まれ。早稲田大学商学部卒業。全農を経て朝日新聞記者。廃棄物、自然保護、地球温暖化など環境全般をフォロー。石原産業のリサイクル偽装「フェロシルト事件」を発掘、刑事事件に持ち込む。国と地方自治体の環境政策・行政に精通し、環境カウンセラーとして政策提言など市民活動を展開。
著書に『赤い土・フェロシルト』『環境犯罪』『官僚とダイオキシン』(以上、風媒社)、共著に『ゴミ分別の異常な世界』(幻冬舎)『廃棄物列島・日本』(世界思想社)『武田邦彦はウソをついているのか?』(PHP研究所)などがある。

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