• サステナブルノート
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みんなで食べる幸せを 10月16日は世界食料デー

10月16日の世界食料デーは国連が定めた世界の食の問題を考える国際デー。そして10月は「世界食料デー」月間で世界の食に関する問題解決に向けて行動をする1ヵ月です。

毎年、食に関する問題やアクションが必要な分野に焦点をあてたテーマを定めており、2023年は飢餓や貧困問題にフォーカスをあてたテーマ『Hunger Zeroぼくらの世界』が採用されています。 この機会に世界で食料が抱える問題と現状を知り、すべての人が充分な食事をすることができる世の中を一緒にめざしませんか。

多くの食品が捨てられている現状

世界では途上国を中心に貧困や紛争などで約8億人が飢餓状態にあるといわれています。その一方で日本では家庭と企業で合わせて年間500万トン以上の食品が廃棄され、フードロスとなっています。日本のような先進国では食べ残しのほか、賞味期限や厳しい商品規格によりはじかれてしまう食品など、食卓に並ぶ前に廃棄となってしまう食品が多くあります。また、世界でみても生産された食品のうちの4割にあたる25億トンが1年間に廃棄されています。先述の先進国の廃棄とはべつに、途上国では作物の生産技術が低く、年間を通し安定した生産ができなかったり、収穫しても貯蔵が難しかったりと、生産段階でロスが多く出ている現状があります。

フードロスによって生まれる温室効果ガス

フードロスが増えることによって起きる問題は飢餓だけではありません。消費できなかった食品はごみとして廃棄されるため、焼却処理によって二酸化炭素が排出されます。さらに水分を多く含む生ごみの場合は燃えにくいためより多くの燃料も消費します。世界で1年間に排出される二酸化炭素のうち1割は食品廃棄物起因といわれています。また、廃棄食品を埋め立てる際に発生するメタンガスも二酸化炭素に次いで環境に影響を及ぼす温室効果ガスです。食品を捨てることは経済的損失を産むだけでなく、地球温暖化に拍車をかけることでもあるのです。

身近なところから意識を変える

現在の日本で飢餓の恐れはほとんどないと思いますが、食料の危機をまずは自分事として意識することが世界食料デーの第一歩です。

たとえば、日々の生活のなかで冷蔵庫の奥から古い食材が出てきて捨てたという経験はないでしょうか。小さな野菜の切れ端だったとしても、その積み重ねが年間何万トンのフードロスにつながっていきます。それを少しでも減らすためのアイデアをご紹介します。

●買い物前に冷蔵庫内をチェック

食材や庫内の空き容量を確認することで余分な食材の購入や買いすぎを防止する

賞味期限の近いもの、古いものから使用することを心がける

期限の迫っているものから使用してロスを減らす。また定期的に庫内や保存庫を整理しておく

●保存は適切な方法で

その食材にあった保存方法でなるべく長持ちするように保存する

「世界食料デー」月間をきっかけに身近でできることから実践し、世界の食料について考えてみてはいかがでしょうか。

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