資源の利用効率など順調推移
循環型社会に向けた施策

環境省 評価・点検結果報告

 循環基本計画(第4次循環型社会形成推進基本計画)に基づき3R活動などを進める環境省は2022年9月、取り組みの進捗状況をまとめた点検結果を公表した。循環型社会とは、廃棄物の削減や循環利用の促進などにより天然資源の消費を抑え、環境負荷を低減させる社会を指す。
 計画で数値目標を定めている指標の1つ資源生産性は、今回推計した2019年度の値で43.6万円/トンになった。前年度に比べ1.1万円/トン増えており、2025年度の目標である49万円/トンの達成に向け順調に推移していると判断された。なお、資源生産性とは使った資源に対してどれだけの価値を生み出せたか示すもので、GDPを天然資源などの投入量で割った値である。数が大きいほどより少ない資源で大きな価値が生まれたことになる。
 2019年度時点で2025年度目標にほぼ到達したのが最終処分量。減少が望まれる、いわゆる埋め立て処理されるもので、目標の1300万トンに対し、1304万トンだった。長期的に減少傾向にあり目標達成が見込まれている。
 ただし、再使用・再生利用される比率を示す循環利用率では、社会に投入される全体量(入口側)と廃棄物発生量(出口側)の双方に占める割合で、ともに目標達成が厳しい状況にあると示された。2019年度は入口側15.7%(2025年度目標18%)、出口側で43.0%(同47%)。循環利用は今後さらなる取り組みが求められる状況だ。

関連記事一覧