
効果的な重ね着の仕方
*本記事は環境市場新聞79号掲載記事です。

寒さが厳しいこの時季。2月の別名は「如月(きさらぎ)」といいますが、この由来には諸説あり、その1つに重ね着を意味する「さらに着る」が転じたとする説があります。
これにちなんで今回は、効果的な重ね着の方法について見ていきましょう。重ね着の基本は、重ねた服の間に空気の層をつくること。体温のぬくもりを空気の層にためて外に逃がさないようにして温かさを保ちます。
3種類の衣類を正しい順で重ね着
重ね着をするときは衣類を3種類にわけ、それぞれの役割を考えて正しい順で着る必要があります。まずは肌に直接触れる下着。下着の本来の役割は体から出た汗や汚れの吸収ですが、同時に体温を逃さず保温する効果もあります。そのためにも下着は体にほどよく密着するジャストサイズのものを選ぶといいでしょう。ただしぴったりとした下着を何重にも重ねてしまうと、空気の層ができにくいうえに血行が悪くなってしまいます。それは効果的な重ね着とはいえませんね。
2種類目の衣類は、下着よりも少し大きめのシャツなど。下着とシャツの間に空気の層をつくり、体から出た温かな空気が外に逃げないようにため込みます。この段階でセーターやフリースなど繊維と繊維の間にたくさんの空気の層ができるふんわり素材を組み合わせると、さらに効果的です。そして3種類目、一番上には繊維の目の詰まったコートやジャケット類。防水・防風効果のある素材や裏地のあるものを選ぶと、冷たい外気から体を守れて、内側の空気の層の温かさも保てます。

足元も重ねて快適に
衣類だけでなく、靴下も正しい重ね履きの方法を知ることが効果的です。靴下は洋服以上に密着するものが多く、指の間などが蒸れやすくなります。そこで衛生面からいっても重ねるのは2枚までが適当です。1枚目には指の間の汗の吸収を考えた5本指タイプや吸放湿性に優れたシルク素材のもの。そのうえに厚手でゆったりとした締め付けの少ないものがいいでしょう。おばあちゃんも家のなかでは、スリッパの代わりに毛糸で編んだ大き目の靴下を重ねています。足首まですっぽり覆って冷えやすい足元も快適に過ごせますよ。

冬に役立つ知恵をご紹介しています。

80歳。エコな暮らしとお爺さんのことが大好き。趣味はお散歩と家庭菜園と、みなさんにエコ知識をお伝えすること。おばあちゃんの手にかかると、野菜の皮や茎の部分もおいしいお料理に変身する。好きな言葉は「温故知新」。
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