2024年「地球温暖化影響調査レポート」(農水省)を読む!温暖化対策で高温耐性品種のコメが増加?
この記事のポイント
出穂期以降の高温によってコメが白濁する「白未熟粒」が全国で3~4割発生
白未熟粒の発生を抑制するため高温耐性品種の導入が増加
高温による影響は野菜・果物にも見られる
農林水産省は2025年9月、2024年の「地球温暖化影響調査レポート」を公表しました。都道府県の協力のもと農業生産現場における気候変動の影響を毎年まとめているもので、調査対象期間である2024年1〜12月において影響発生の報告が多い農畜産物を挙げ、その割合や適応策の実施状況を示しています。調査結果では、温暖化の適応策として高温耐性品種のコメの作付けが増加する傾向が示されました。
高温耐性品種の作付面積・主食用米に占める割合とも拡大傾向
水稲では出穂期以降(イネの茎から穂が半分程度で揃う時期。8月上旬~下旬頃)の高温により、コメが白濁する白未熟粒が全国で3〜4割発生しました。また、夏季の高温によるカメムシなどの発生で1〜2割が虫害を受けました。
白未熟粒の発生抑制のため高温耐性のある品種の導入が増えている状況も伝えています。全国合計の作付面積は前年比2.5万ヘクタール増の20.6万ヘクタール、主食用米に占める割合も前年から1.8ポイント増え16.4%と拡大傾向が続いています。あわせて水や施肥の管理徹底、虫害の適期防除なども実施されています。
高温による影響は野菜・果物にも及んでいます。リンゴの着果不良、ブドウの着色の不良や遅延、温州ミカンの日焼け果発生が全国で見られ、トマトは着花・着果不良、イチゴは花芽分化の遅れがそれぞれ4〜5割発生しました。
高温耐性品種の作付面積と主食用米に占める割合

白未熟粒
高温が影響してデンプンの蓄積が正常に行われず、米粒の内部に隙間が生じ白く濁ったような外観になった米。通常の米と比べ精米時に割れやすく、食感も柔らかくなりやすい。
※本記事は環境市場新聞83号(1面)記事を掲載しています。























































