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8月8日はリユースの日|ネット型リユースとは

8月8日は「リユースの日」です。
物の循環が想起される「∞」が「8」に見えることから、リユースの啓発を⽬的として2023年に一般社団法人日本リユース業協会によって定められました。
リユース(Reuse)とは、3R(リデュース・リユース・リサイクル)の1つで「再利用」という意味であり、まだ使える物を捨てずに繰り返し使ってごみの量を減らす取り組みのことを指します。日本で3Rが叫ばれ始めたのは2005年頃。今日ではリユースは耳馴染みのある言葉になりましたが、今回は近年その数を伸ばしている”ネット型リユース”についてご紹介します。

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【目次】
ネット型リユースとリユースの現在
リユース品を売るコツ
リユースはゴミ問題解決の第一歩


ネット型リユースとリユースの現在

近年はフリマアプリが普及し、いつでもどこでも簡単に不要品を出品できるため、リユースがより身近なものになっています。このようなインターネット上でのリユース品の取引を”ネット型リユース”といい、リユース市場のなかでも特に増加傾向にあります。現在、ネット型リユースの額はリユース市場で半分を超えています。

▽リユース市場での販路別販売額とその割合(2022年)
ネット販売(CtoC)43.1% 1兆2,485億円

└フリマアプリなど、ネットを通じて消費者同士で行うリユース品の販売。
店頭販売(BtoC)36.7% 1兆643憶円
└リサイクルショップ(リユースショップ)など、リユース品専門業者による販売。
ネット販売(BtoC)18.6% 5,385億円
└店舗ではなくネット上でリユース品を取り扱う業者による販売。
その他 1.6% 463億円

このようにネット型リユース普及の影響もあり、リユース品を敬遠しない人が増えつつある現在。何かを手に入れる際にリユース品を購入することは消費者の選択肢の1つとして定着しています。リユース市場全体でみると、2009年に1兆1,274億円だった販売額は急速に伸びていて、2030年には4兆円を超えるともいわれています。
3Rのリユースといえば「いらなくなった物を捨てずに繰り返し使う」といった内容がはじめに思い浮かびますが、リユース品を購入し使用することもリユースの1つです。

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リユース品を売るコツ

不要品はすぐに捨てるのではなく、次に使ってくれる人を見つけられると手放す気持ちも楽になります。そういったとき、誰かにあげたり寄付をしたりするほかにも、売ってお金に換えられるのは魅力的ですよね。
ネット型リユースではいらなくなったものを手軽に出品でき、フリマアプリなどであれば業者に買取ってもらうより高く売れることもあります。その反面、買取りとは違って購入者が現れるまでは不要品を手放すこともできなければお金にもなりません。リユース品を売るためには以下の4つのコツを意識しておくとよいでしょう。

①自宅に眠らせない
不要品は自宅で保管せずすぐに売りに出しましょう。特に電化製品などの場合、年式が古くなると値がつきにくくなります。
②日頃から大切に・きれいに使う
不要になったら売ることを想定してきれいに使用しましょう。
③付属品・説明書をつける
付属品や説明書は捨てずに保存しておきましょう。これらの有無でリユース品としての価値が変わります。
④買取りの目安を事前にチェック
出品の際には類似品がいくらで売れているのかなどを確認したうえで価格設定をしましょう。

これらは売る以外にも、人にあげたり寄付をしたりする場合にも当てはまります。相手が必要としているものなのか、使いたいと思える状態なのか、という視点で考えてみると分かりやすいですね。日頃から物を丁寧に扱い、付属品などもむやみに捨てないことが大切です。そうすることで自分自身も1つの物を長く使うことができます。

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リユースはゴミ問題解決の第一歩

ごみ問題は積年の課題ですが、リユース品を売り買いすることでその解決に一歩近づきます。お財布に優しいから、という理由でも構いません。それでもリユースに貢献していることには変わりないのです。
また最近では中古品を敬遠するどころか、古着が流行したり、レトロ写真ブームで古いスマートフォンやデジタルカメラの取引量が増加したりしています。古い年式のものは値がつきにくいという説明をしましたが、それはあくまで基本認識。古いからこそ売れるということも有り得るのです。
不要品を不要品のままにせず、リユースするという選択肢を考えてはみませんか。皆さんのご家庭に眠っている物も、調べてみれば意外な価値があるかもしれません。

【参考資料】
リユース経済新聞「リユース市場とは?動向と将来性を専門紙が解説(2024年版)」
環境省「意外と知らない『リユース』の世界~自分・社会・地球にやさしい消費行動~」
リユース経済新聞「『レトロスマホ』Z世代が注目」

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