身体を温める料理|おばあちゃんの知恵袋
冬は根菜が身体を温めると思いますが、他に身体を温める料理を教えてください。
@いっちゃんさん
他にもこんなエコな知恵をご提供いただきました
毎朝必ず蒸し料理をします。蒸し終わったあと、鍋から湯気が出ている間は蓋をあけたままにすることで、暖かい空気が循環し、暖房いらず、湯気で加湿器いらず。また、その間にお湯が冷めるので、流すときに配管を傷めずにすみます。
@イマワカメさん
80歳。エコな暮らしとお爺さんのことが大好き。趣味はお散歩と家庭菜園と、みなさんにエコ知識をお伝えすること。おばあちゃんの手にかかると、野菜の皮や茎の部分もおいしいお料理に変身する。好きな言葉は「温故知新」。
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寒い冬にはお鍋などの身体が温まる料理を食べたくなりますよね。特に根菜は冬に旬を迎えるものが多く、身体を温めるイメージがあります。ですが一口に根菜といっても、おでんなど冬の料理に欠かせない大根は、身体を冷やす野菜です。根菜ならばすべてが身体を温めてくれるというわけではないんですね。
今回は、根菜も含め、身体を温める効果のある食材や料理をご紹介します。
基本的には、根菜をはじめとした冬に採れるものは身体を温めてくれる効果、トマトやきゅうりなどの夏野菜には身体を冷やしてくれる効果があるものが多くあります。ただ、何事にも例外はあります。それは、冒頭でも述べた大根や白菜などの水分量の多い野菜です。水分量の多い野菜にはカリウムが豊富に含まれていて、利尿作用があるため結果的に身体を冷やします。ではお鍋に白菜や大根を入れてはいけないのか、というとそうではありません。大根や白菜、さらに夏野菜だって身体にうれしい栄養素はたくさん含まれています。そもそも、お鍋などアツアツの料理はそれ自体の熱によって身体を内側から温めてくれるので、積極的にいただくとよいですよ。
中医学では、身体を冷やす大根などの野菜や果物も干すことで身体を温める食材に変わると言われています。ドライ野菜については過去にご紹介していますので、そちらも合わせてご覧くださいね。
<身体を温める食材の例>
●しょうが
生だと解熱作用のあるジンゲオールという成分が含まれていますが、加熱や乾燥をすると熱をつくり出してくれる成分、ショウガオールに変わります。
ジンゲオールがショウガオールに変わる温度の目安は80度。スープや煮込み、蒸し料理など、じっくり火を入れる料理で使えば、より高い効果が期待できます。
●ねぎ類<にんにく、長ねぎ(特に白い部分)、玉ねぎなど>
アリシンという成分が含まれており、血行を促進する働きがあるため身体を温めてくれます。ネギ類のにおいの元となる成分で、特ににんにくに多く含まれています。細胞を壊すことでアリシンが発生するため、刻んだりすりおろしたりして使うと効果的です。アリシンは熱に弱いですが、油と一緒に調理すると分解されにくくなります。
●とうがらし
カプサイシンによって新陳代謝が活発になり、血行を促進させ、身体を温めてくれます。カプサイシンは辛みがあり刺激が強いので、摂取しすぎないこと。調理の際は、とうがらしを触った手で目などをこすらないよう気を付けてくださいね。
●タンパク質が豊富な食品<肉・魚・卵など>
タンパク質を摂取すると、体内で消化・吸収される時に熱が発生するため体を温めます。脂質もエネルギーとなり身体を温めてくれますが、タンパク質の方が消化・吸収に多くのエネルギーを要し、それにともない熱が発生するため、赤身のお肉や鶏のささ身などをいただくとより効果的です。
これらの食材を使ったおばあちゃんのおすすめ料理は、しょうがの炊き込みご飯、ペペロンチーノ、豚の生姜焼きです。他にも、汁ものに長いものすりおろしなど、とろみがつくものをくわえると温度が下がりにくくなるので食べた後も身体のなかで温かさを保ってくれますよ。
また、ここで気を付けたいのが、汗。アツアツの料理や代謝が上がるもの、辛い物などを食べてかいた汗を放っておくとかえって体温が下がり、身体を冷やす原因になりますので注意してくださいね。
今回は身体を温める料理について紹介しましたが、しっかりと朝食をとったり、日頃から適度な運動をしたり、お風呂に浸かったり洋服を着こんで暖をとることも身体を温めるためには欠かせません。何事もバランスが大切です。
まだしばらく寒い日が続きますが、身体が温かくなるものを食べて風邪を引かないように気を付けてお過ごしください。
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@おばあちゃん