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【解説】2026年版 環境・循環型社会・生物多様性白書 テーマは循環経済

この記事のポイント

2026年版の環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書が6月に公表された
2026年版の白書のテーマは「循環経済で日本列島を強く豊かに」
白書では循環経済の実現を目指して政府が策定した「循環経済行動計画」の概略が紹介されている

環境省は2026年版の環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書を同年6月に公表しました。これら3つの白書はそれぞれ国会に提出される年次報告書ですが、環境問題の全体像をわかりやすく示すため、1つの白書としてまとめられています。
冒頭の第1部は毎年定めるテーマに沿った内容となっており、今回のテーマは「循環経済(サーキュラーエコノミー)で日本列島を強く豊かに」。これに合わせて政府が決定した行動計画などが解説されています。

政府の行動計画を概略

白書は、2025年度の状況を解説する前半部分と、2026年度に行う施策を記す後半部分に分けられます。前半は2部構成で、第1部がその年のテーマに関する記載、第2部は各分野の施策に関する報告となっています。

第1部の内容は、天然資源の消費や廃棄物の発生をできる限り減らし、排出される廃棄物を資源として有効活用する「循環経済」が主題です。ここでは主に、2026年4月に政府が策定した「循環経済行動計画」の概略を紹介しています。
重要鉱物や金属資源のリサイクル、再生材の活用などを通じた経済システムへの移行は、環境保全にとどまらず経済安全保障上の喫緊の課題であるとして、関係閣僚会議の場でまとめられました。鉄、アルミ、銅、永久磁石の再生材供給目標などを示した関連サプライチェーンの強靭化、日本をハブとする国際資源循環ネットワークの構築、地域循環資源の徹底活用など行動計画に示された施策が取り上げられています。

第1部 循環経済(サーキュラーエコノミー)で日本列島を強く豊かに

第1章◉循環経済への移行加速化に向けたこれまでの経緯と背景
 第1節 循環経済について
 第2節 国家戦略としての循環経済への移行
第2章◉循環経済を巡る世界・我が国の状況
 第1節 循環経済を巡る世界の状況
 第2節 循環経済を巡る我が国の状況
第3章◉循環経済への移行に向けた取組
第4章◉循環経済行動計画に基づく今後の我が国の循環経済ビジョン
 第1節 再生資源供給サプライチェーンの強靱化(重要鉱物、金属資源等)
   1 再資源化拠点等の構築・ネットワーク形成
   2 動静脈連携(製造業と資源循環産業)による産業競争力強化
   3 循環資源の海外流出の抑制
   4 一般消費者等の再生材の受容性向上と需要拡大に向けた環境整備
   5 社会的課題への対応
 第2節 日本をハブとする国際資源循環ネットワークの構築
 第3節 地域循環資源の徹底活用による地域活性化、資源循環分野の国際ルール形成、国民運動

環境政策は、循環経済、炭素中立、自然再興の連携

白書と合わせて公表された文書では、2026年版のポイントとして今回のテーマの循環経済のほか、大規模太陽光発電(メガソーラー)に関する不適切事案への法的規制や地域との連携強化が挙げられています。また2025年11月に決定した「クマ被害対策パッケージ」など、野生鳥獣被害の軽減へ向けた取り組みも紹介されています。
環境政策は、循環経済、炭素中立、自然再興を連携し統合的に進められます。白書も2050年に温室効果ガス排出実質ゼロをめざす日本の目標到達への道筋や、2030年までに陸と海の30%以上を保護地域とする生物多様性保全の取り組みなどが総合的にまとめられたつくりとなっています。

環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書

環境基本法、循環型社会形成推進基本法、生物多様性基本法では、それぞれ政府に対し、各分野の状況やこれまでの取り組み、今後の施策についての報告を、毎年国会へ提出することが義務づけられている。白書はその報告をまとめたもの。政府はこれを閣議決定したうえで国会へ送る。例年、環境の日の6月5日に合わせて6月の上旬に決定・公表する。2009年より3分野を合冊し、1冊にまとめている。

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※本記事は環境市場新聞86号(1面)記事を編集して掲載しています。

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